より良い指導と評価

0. はじめに

英語教師は、いや教師である以上は、自分が教える児童・生徒たちにより豊かな授業を提供したいと思い、日々努力を重ねていると思います。もちろん、「今日は準備が充分にできていないから、何とか乗り切ることを考えて授業をしよう」という少し後ろ向きな気持ちで教室に向かうこともあるでしょう。ただ、そういうときは「あ~あ、今日は子供たちにすまないことをしたなあ…」と反省することが多いのではないでしょうか。

 

筆者も37年間、ほぼ毎日のように前向きな気持ちと後ろ向きな気持ちの両方を持って授業をしてきました。あるときは、新しい活動を考えてそれを実行し、次第にそれを工夫してよりよい活動へと進化させることで生徒により豊かな言語活動を提供することに喜びを感じてきました。またあるときは、日々繰り返される、惰性にも似た平凡な指導を行うことに後ろめたさを感じつつも、その状況から抜けるだけの気力を持てなかったこともありました。

 

そんな両面を持ち合わせている平凡な教師の筆者でありますが、過去にいくつかの「前向きな」指導の実践を英語教育雑誌や学会等で紹介してきたことがあります。ここではそれらの記事のいくつかを現物のPDFで紹介します。

 

一方、令和3年度(小学校はその前年度)に施行された新学習指導要領では、新たに「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」や「学びに向かう力・人間性等」という3観点で児童・生徒の学習を評価することが求められています。これは長い日本の教育の中でも過去に経験したことのないドラスティックな意識改革を教師に求めるものです。しかし、それ以前に「指導と評価の一体化」という表現で授業で指導したことをきちんと評価することが大切だと言われていながら、評価の基本すらよく理解されずに評価が行われてきたという実態もあります。

 

筆者は評価を学問的に研究しているスペシャリストではありませんが、筆者が勤務する学校で妥当性、信頼性、実際性のある評価を同僚と共に考えて実行してきた実績があり、それを英語教育雑誌や教育関係雑誌、学会や研修会等で紹介してきたことがあります。ここではそれらの記事のいくつかを現物のPDFや講演要旨等で紹介します。

 

1. より良い指導を目指した実践

① 「陰から授業を支える教科通信とその使い方」(『楽しい英語授業2』明治図書,1994)

② 「文法ジグソーパズルで文法理解」(『楽しい英語授業11』明治図書,1997) 

③ 「What Am I? で生徒の話す力をつける」(『楽しい英語授業12』明治図書,1997) 

④ 「Starting Out の扱い方<実践編>」(『ニューサポート』No. 5,東京書籍,1998)

⑤ 「アイデアボックス:授業に音とリズムを」(『ニューサポート』No. 6,東京書籍,1998)

⑥ 「真に意味のある『年間指導計画』が教師を変える、授業を変える、生徒を変える!」(『STEP 英語情報』3・4月号,日本英語検定協会,2001)

⑦ 「私はこんな宿題を出す」(『指導と評価』5月号、図書文化社,2005)

⑧ 「『何をやるか』から『どのようにそれをやるか』へ」(『英語の窓』Vol. 5,東京書籍,2005)

⑨ 「中学校現場からみた小学校英語活動の成果と今後の課題」(『教育研究』5月号,初等教育研究会,2006)

⑩ 「スキット・紙芝居・カルタetc.で授業を活性化」(『英語教育』6月号,大修館書店,2006)

⑪ 「生徒が燃える学習活動:There is/are....で自分の町を紹介する」(『英語の窓』Vol. 8,東京書籍,2006)

※この後の実践は「英語教育雑感」「筆者の授業」に。

 

 

2. より良い評価を目指した実践

① 「観点別評価の見直し-私の提案-」(『英検&入試情報』9月号,日本英語検定協会,1995)

② 「<参考資料>をどう生かすか-中学校英語-」(『指導と評価』12月号、図書文化社,2002)

③ 「妥当性・信頼性・実際製のある評価のあり方(1):技能別評価専用場面の設定」(『ニューサポート』No. 18,東京書籍,2002)

④ 「妥当性・信頼性・実際製のある評価のあり方(2):評価観点別問題による定期テストの実施」(『ニューサポート』No. 19,東京書籍,2003)

⑤ 「教科の特質に即した評価の仕方:英語科での評価の方法」(『絶対評価の実践情報』No. 11,明治図書,2004)

※この後の実践は「英語教育雑感」に。

 

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