冊子タイプの簡単な印刷方法

「テスト作りの基本と事後指導」のコーナーには、旧学習指導要領下のものではあるものの、ある学年の中学校3年間の定期考査の問題及び関連資料をアップしてあります。問題用紙をご覧になるとわかりますが、表紙が付いた冊子タイプに仕上げられています。これは問題配布の手間と紙の無駄遣いを減らすためです。

 

筆者の前任校では、すでに四半世紀以上前から全英語科教員がそのようにテストを作っています。他の教科の先生にも勧めるのですが、「印刷の仕方がよくわからないから…」や「面倒な手間が増えるから…」などと言ってあまり前向きではありません。これを読んでいる先生方の中にもそのような方がいらっしゃるとすれば、それは本当にもったいないことです。

 

前任校でも、印刷をする前にいらない紙を使って仕上がりのイメージ物を作ってから印刷を始める先生がいましたが、長年やっている者からすればそんなものはいりません。ごく簡単なパターンを頭に入れておけばいいだけです。ここではそれをご紹介します。

 

なお、前提としてここでは全ての紙を袋状に折った状態で中に挟んでいくタイプのものについてお話しします。なぜなら、そうすればホチキスなどで留める必要がないからです。

 

1.印刷パターンは1つだけ!

 

あれこれ考えたり、イメージモデルを作ったりする必要はありません。どんなに枚数が増えようと、覚えておくことは1つだけです。

 

小さい紙(A4判またはB5判)の原稿4枚を大きな紙(A3判またはB4判)1枚に両面印刷する場合、次のように印刷したい面を上にして置いてそろえます。

 

・表…(左)4、(右)1

・裏…(左)2、(右)3

 

注意するのは表の順番が通常とは左右逆になっていることです。そして、コピー機に乗せる場合はそのままの状態で2枚いっぺんにぐるっとひっくり返してください。

 

【コピー機に置いた状態(印刷面が下)】

・表…(左)1、(右)4

・裏…(左)3、(右)2

 

こうすれば、右開きの袋状印刷ができます。

 

2.ページ数が増えてもパターンは同じ!

 

多くの先生方がややこしいと思うのは、枚数が増えたときでしょう。でも、これも簡単です。

 

まずは全ての原稿をページ順に並べます。重ねて置いておいてもまったく大丈夫です。

 

その状態から、前と後ろから1枚ずつ取って、1で説明した基本パターンの位置に並べれていけばいいだけです。

 

例えば、原稿が8枚なら…

 

〈1枚目〉

・表…(左)8、(右)1

・裏…(左)2、(右)7

 

〈2枚目〉

・表…(左)6、(右)3

・裏…(左)4、(右)5

 

ポイントは、前と後ろから1枚ずつ取っていくことです。変に考えたりせずに機械的にやってください。「表の2枚は順番を左右逆にする、裏の2枚はそのままの順番にする」を繰り返せばいいだけです。これは原稿が12枚、16枚となっても同じです。

 

ただ、全部印刷してから「ちがってた!」ということにならないように、試し刷りのときに必ず確認してください。

 

【疑問1】原稿が4の倍数でない偶数の場合は?

 

原稿が6枚とか10枚とか4の倍数ではない場合もありますが、その場合でも基本パターンは変わりません。ただし、真ん中に挟む紙が原稿と同じサイズの紙の両面印刷になるだけです。

 

例えば、原稿が6枚なら…

 

〈1枚目〉

・表…(左)6、(右)1

・裏…(左)2、(右)5

 

〈2枚目〉

・表…3

・裏…4

 

【疑問2】原稿が奇数の場合は?

 

原稿が奇数の場合もまったく同じです。ただし、印刷したくないページに白い紙を置いて偶数枚にしてから印刷します。

 

例えば、原稿が7枚で、最終ページを白紙にしたければ…

 

〈1枚目〉

・表…(左)白、(右)1

・裏…(左)2、(右)7

 

〈2枚目〉

・表…(左)6、(右)3

・裏…(左)4、(右)5

 

そうです。「8」の部分を「白」にすればいいだけです。

 

いかがでしたか?パターンがわかれば簡単ですよね。ぜひ、テスト監督の先生の手間と省資源のために冊子タイプ印刷にしてみてください。もっとも、印刷した紙を折る作業とその紙を挟み込む作業が作成者の先生の負担増になりますが…。(11/18/2023)

 

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