中学校教師が高校の授業をどのように行うか

ここまで紹介してきた実践は、ずべて中学校におけるものでした。今回はそこに高校における実践を紹介します。とは言っても、筆者が高校の教師になったわけではなく、高校に勤務する他の先生の実践を紹介するというわけでもありません。実は、現任の中学校に勤め始めてから5年後に、併設されている附属高校との人事交流で、すべての教科において数時間分だけ中高の教員が互いの学校の授業を受け持つということが始まったのです。この事業は結果的に10年くらいで消滅してしまいましたが、私自身はその間に3回(平成11年、12年、16年)高校の授業を受け持ちました。

 

実際に受け持った科目は、オーラル・コミュニケーションA(平成11年、12年、16年)とライティング(H12年)で、いずれも常勤の先生とクラス(6クラス)を分けて担当しました。基本的な指導内容は全クラスで共通とするということ以外は各教員に任されていましたので(このあたりが高校ですね)、英語で授業を行いながら教科書を進めていきつつ、中学校で行ってきた言語活動に近いものを入れ込んでみました。今回ご紹介する活動は、その後者の実践です。なお、初年度の授業の様子は、英語授業研究学会関東支部第4回春季研究大会(高1、平成11年6月20日、昭和女子大学)で「中学校教師が行う高校OCA授業」というタイトルでビデオによる公開授業としてみなさんに見ていただきました。

 

いずれの年も中学校の学級担任をはずれていた年であったので、中学校でも各学年をメインで教えている先生の穴埋め(?)的な担当をしていたので、高校の授業と合わせると、実に忙しい生活をしていました。中でも、実践2年目で少し余裕が出てきた平成11年度は、中1(2クラス)、中3(2クラス)、中2(1クラス)、高1(1クラス)、高2(1クラス)の5種類週19時間、週12プランの作成という、今では全体に不可能であろうと思われるほどハードなスケジュールでした。単に授業をこなすというだけなら、このくらいの授業時数はそれほどたいしたことはないと思われるでしょうが、毎時間きちんと指導案を書いて授業を準備することを主義にしている私にとって、5種類の授業で週に12時間分も授業を考えるのはとても大変なことでした。もちろん、指導案を書くノートも5冊用意して、それぞれにそれまでの授業と代わらないクオリティーのものを書いて準備をしたと思っています。

 

ただ、そうは言っても忙しい中で考えて準備したものなので、考える時間はできるだけ短くして要領よくやりましたので、実際の指導内容には今から見直すと十分でないものもあります。そのような事情も考慮の上で、実践記録をお読みいただければ幸いです。中学校の教師が高校の授業をしたらこんな感じになるという1つの例としてお読みください。(7/21/2019)

 

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