ホテル通勤

筆者は今、勤務校の最寄りの駅から2駅ほど離れたターミナル駅近くのホテルの一室でこれを書いています。「つぶやき」の記事では珍しく、リアル・タイムの気持ちを残しておこうと思ったからです。したがって、アップする日と記述した日は一致しません。もっとも、他のほとんどの回もあらかじめ書いておいた記事を頃合いを見てアップしたものなので、今回と大差はないのですが…。

 

では、なぜ筆者が今ホテルにいるかと言うと、それは通勤のためです。通勤のためにホテルに泊まるのは初めてで、今日が3連泊の3日目になります。今回“ホテル通勤”を敢行した最も大きな理由は、通勤時間の負担を減らすためです。現任校に着任以来26年以上もの間、毎日片道約1時間半をかけて学校に通っていますが、2年ほど前からはさらにラッシュを避けるために家を5:30に出るという生活を続けてきたためか、ただでさえ大きな病気を抱えている体が悲鳴をあげてきて、この2ヶ月ほどは往復の通勤時に大変な思いをしていました。そこで、少しでも通勤の負担を減らそうと、以前から妻が提案してくれていたホテル通勤を今回採ってみたというわけです。

 

初めてホテル通勤をしてみて、確かに通勤の負担は減ったように思います。朝はいつもより1時間遅く起きても学校に着く時間は同じです。つまり、片道1時間の節約になっているということです。ただ、やはり出張等でホテルに泊まらざるをえない場合とちがって、家に帰れるのに帰らないというのはどうも落ち着きません。仲間からは「気楽でいいでしょう?」などと言われ、確かにそういう部分もあるような気もしますが、誰とも話さずに一人でホテルの部屋にいるというのはなんとも居心地が悪いですね。

 

そんなことを考えていたら、コロナ禍で部屋に一人でこもりきりになっている学生や独身者の気持ちがわかったように思いました。通常であれば、一人暮らしであっても学校や職場にいればその間は人と関わることができます。その楽しさ(煩わしさ?)があれば、自分の部屋でたった一人で過ごす時間もそれほど気にはならないでしょう。あるいは、それはホッとできる時間かもしれません。しかし、そうした“日常”が奪われてしまった状況下では、一人で過ごす時間は苦痛になりやすいのだということを身をもって知ったように思います。

 

筆者の場合はたったの3泊で-いや、実際には初日の夜に-そう感じたくらいですから、先の見えない中で延々とそういう気持ちを抱きながら過ごすというのは本当に大変なことだと思います。特に、人生経験の浅い若い人はどのように自分の気持ちをコントロールしたらいいかわからなくて大変でしょう。そういう人たちが早くまた以前のように他の人たちと関わることができるようになる時が早く来てほしいものだと思いました。(6/19/2021)

 

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