実現できなかった夢

いきなりですが、みなさんにとって「夢」とは何でしょう? 「夢」は夢? 目標? 生きる希望? その人によっていろいろなとらえ方がありそうですね。筆者の場合は、目標であり、生きる希望でもあるように思います。つまり、できれば頑張って実現させたいことを指します。

 

これまでにいろいろな「夢」を実現させてきました。バイクで日本を一周すること、アメリカへ留学することなどはその中では大きな夢でした。もちろん、教師になることは中学生の頃からの夢でした。妻と結婚して子供を授かったのも、明確には意識していなかった夢かもしれません。

 

そんな中で、実現の一歩手前まで準備しておきながら果たせなかった夢があります。それはオーストラリアをバイクで走るというものでした。シドニーからエアーズ・ロック(ウルル)まで行こうと計画していたのです。これを計画したのは教員になって3年目のことで、ほぼ日本一周(沖縄を除く46都道府県制覇)を果たして(いずれも「土台を支える経験」「1. 日本一周バイク一人旅」を参照)、次は海外を走ってみようと思っていたのです。

 

そのためにガイドブックを何冊か購入しました。特に、当時は行き当たりばったりの旅人には『地球の歩き方』という本が人気があったので(アメリカ留学時もお世話になりました)、それを参考に計画を立てました。バイクはレンタルするのが最も良さそうで、自分のような日本人向けのレンタル・ショップもあることがわかりました。期間は往復の移動も含めて約10日間、費用は40~50万円くらいを見込んでいました。実施時期は現地の夏になるように翌年(教員4年目)の冬休みを考えていました。

 

ところが、何が起こるかわからないものです。その教員4年目に入る年にそれまで勤めていた県立高校とは全く異なる学校(埼玉大学教育学部附属中学校)に異動(書類上は退職&再就職)することになってしまったのです。新しい学校は毎日夜中まで働かなければならないようなハードな職場で(今はどうか知りませんが)、病気以外に休みを取るなど考えられないところでした。当然のように件の夢もあきらめることになりました。

 

その後、結婚して子供ができるとバイクに乗ること自体が難しくなり、平成17(2005)年8月に新築した家に引っ越すにあたってバイクも手放すことになってライダーを引退したことで、その「夢」のことも忘れてしまいました。

 

しかし最近、またその「夢」のことを考えています。ここ2~3年、ネットで昔乗っていたバイクのことを調べたり、そのバイクのプラモデルを手に入れたりしたりしていることも、その思いを加速しているのではないかと思います。もっとも、その夢は実現しようという現実的なものではありません。家族や持病のことを考えると尻込みをしますし。あくまでも現地をバイクで走っている姿を想像するだけです。

 

このように、夢は実現するものだと考えていた自分にも実現できなかった「夢」もあります。でも、日常生活の中でそんな非日常のことを考えるだけでわくわくした気持ちになり、生きる希望が湧いてくるものです。

 

このホームページの運営もそうです。訪れた方に何らかの情報提供や助言になることがあれば嬉しい…。今、気づきました。これが筆者の今の「夢」のようです。(9/112021)

 

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