平成26年度研究協議会 公開授業参観者感想①:授業内容や指導技術に関するもの

1. 参考資料

 公開授業の感想をお読みいただく前に、当該の授業がどのようなものであったかをご理解いただくために、以下の3点を参考資料としてご用意しました。

 

(1) 参考資料①:公開授業の視点

 公開授業を見ていただくにあたっての補足説明資料で、当日配付資料のトップページにつけたものです。本授業のねらい等をご理解いただけます。PDFファイルで読めます。

(2) 参考資料②:公開授業の指導案

 公開授業の指導案で、英語で書かれた略案です。当日配付資料に入れたものです。授業のおおまかな流れをご理解いただけます。PDFファイルで読めます。 

(3) 参考資料③:公開授業の指導過程全シナリオ

 公開授業を行うにあたって、事前に考えておいた教師の発言内容です(一部、生徒の予想される反応もあります)。自分の指導案ノートに貼り付けてあったもので、当日配付資料には載せないマル秘資料を今回公開します。本授業をどのように進めようと考えていたかがわかる貴重な(?)資料です。ノートに手書きで書いたものをPDFファイルで読めます(現在準備中です)。 

(4) 参考資料④:新出文型のオーラル・イントロダクション全発言(教師・生徒)

 新出文型(more, mostを使った比較級・最上級)のオーラル・イントロダクションのシーンで交わされた教師と生徒の全発言をビデオから書き起こしたものです。既習事項を使って新出事項を英語で導入する実際の指導過程を文字でご覧いただけます。また、各発言のねらいも発言毎に解説してありますので、新文型のオーラル・イントロダクションを行おうとしている先生には参考にしていただけるでしょう。PDFファイルで読めます。

 

2. 公開授業の感想

●新出構文の練習の部分がとても自然に行われていましたが、私には全てをメモ(…というより録画)をしたくなる内容にあふれていました。Reviewにあたるボールのbigger、オーストラリアのlargerなども効率的に行われており、(ボールの見えない工夫も参考になりました)、その後も生徒たちに言わせ、「What did she say?」としたり、「Say (it) three times」としたり、数名指名後のChoral Readingだったりと、引き出しの多さを見せていただき、本当にありがたかったです。鍛え抜いた音読、ぜひ見たかったです(福島・指)。

●1-minute chatは帯でやられている活動だと思いますが、振り返りを設けているところがすばらしいと感じました。振り返ることで、生徒は自分達の課題を見つけ、解決しようとする。そうすることでさらに学びが深まり、広がっていくなあと感じました。ルーティンになりがちな帯がとても有意義な活動になる素晴らしいものだと勉強になりました(栃木・中)。

●Target Sentenceは何度もRepeatさせ、その都度1人だけに読ませ(数人)、全体で読むというのが素晴らしいと思いました。何度も音読するタイミングはあっても、読めるかどうかを1人1人確認&指導していないと、読めないまま授業に座っている生徒を生み出してしまっているんだと勉強になりました(東京・中)。

●リズムボックスの使用や導入時のリズムによる日付や天気の確認など、全学年共通で行っているところがすばらしいと思います。ICレコーダーの使用にそれぞれの授業で工夫があってよいと思います。生徒に留意させたいところを生徒自らの気づきと思考・判断が養われると思います。自分の英語がどのくらいの進歩があり、次の目標設定をどこに向けたらいいのかの動機付け、オートノミーの育成につながると思います(埼玉・中)。

●新出文法をオーラルでスムーズに進められており、とても参考になりました(富山・中)。

●新出言語材料を導入するための方法が参考になりました(群馬・不明)。

●基礎・基本の定着を充分意識させようという先生の意図が伝わる授業だったと思います。1分間の会話について、ペアで話し、書き起こし、よりよい表現方法をペアで検討している時に、文の正確さやこう言えばよかったなど、生徒が細かい視点で振り返っていました。普段から先生の指導がしっかりと行き届いている印象を持ちました(富山・中)。

●1-minute chatは興味深かったです。その場面で現在完了の話をしたコマがあったと思いますが、私自身も先生同様に対応したいと思います(東京・中高)。

●1-minute chatが進化していて驚きました!以前この活動を見せていただいた後、自分の授業にも取り入れてみたのですが、ICレコーダーを活用して、改善点を考えさせるというところがすごく良いと思いました。新出文法やnew wordsの導入も、Oral Introductionの形でスムーズに行われていて、流れのある授業で勉強になりました(千葉・中)。

●基本的な授業を見せていただき、ありがとうございました。導入など子供たちが発表したくなるような仕組みを作っているのがよかったと思います(群馬・不明)。

●授業前のリズムボックスを使った定型表現(イントネーションと発音のための)が生徒たちの声を出していてよかった。また、復習の際にアジアのアップを使用して(日本とオーストラリアの比較、比較級)、その後の世界地図(大陸の比較、最上級)につなげていく流れが素晴らしかった(東京・中)。

●普段の授業の様子がとてもよくわかり、参考になりました(復習、教科書の活用等)(静岡・中)。

●普段の英語の授業のスタンダードなところを見られてよかった(山梨・中)。

●さすが2年生って思うところがありました。授業自体はハイレベルだなと思いました。やはり重要な文(今日だったらmore, mostのオーラル)に時間をかけすぎると、後半時間がなくなってしまうのだなと思った。時間配分は難しそうだと感じた。more, mostのオーラルはすごいなと思いました(埼玉・学)。

●普段肥沼先生の授業を受けているので、やっと生で見れたという感じでした(埼玉・学)。

●当たり前のことを手を抜かせず、でも押しつけでもなく、自然体に取り組ませている所のスゴサを改めて見せてもらいました。基本を大切にした授業で力のつく授業のまさにモデルだと思わされて感謝です。自分の授業でも頑張ります(東京・中)。

●いろいろなactivityが盛り込まれていて、どれも今後に生かしていきたいものばかりでした山梨・中)。

●既習事項(-er, -est)から新規学習内容(more, most)へ移る流れがとても自然で、生徒も抵抗なく受け入れている様子に驚きました(千葉・中)。

●ICレコーダーを用いた1-minute chat、その後のchat内容を書かせて自省するという手法が印象的であった。スピーチの指導、まずは生かしていきたい(千葉・中)。

●前時に学習した文法事項の復習についても丁寧に取り扱っておられて、それを踏まえて本時のmore~、the most~の文の練習にスムーズに移ることができていたように思いました。最後の音読活動ももっと見たかったです。自分の授業では最後のまとめ方をどうすべきか迷うことがあるのですが、基本をしっかりおさえ、学習の振り返りとして自分で文を書くことが有効であることに改めて気付かされました(福島・中)。

●前時の復習、新出文法の導入、本文の導入・音読など、英語授業の基本となる部分を見せて頂き、半年前に教員になったばかりの私は、自分の授業の目指すものが分かり、大変勉強になりました。また新出文法を生徒に使わせる際にも、生徒が表現したくなるようなものを用意し、単なる文法トレーニングにならないようにされていたので、私もこのような授業ができるよう研鑽したいと思います(千葉・中)。

●文法の指導を英語でするのが苦手です。今日の比較級の指導は英語でしたが、生徒が自然にmore, the mostを使えていました。うまく仕組まれた授業なら、英語で英文法の指導ができるのだと知りました(千葉・中)。

●会話を録音して書き出すのは、力がつく活動だと思うので、自分も取り入れてみたいと思います(千葉・中高)。

●1年生での基礎・基本が身に付いているからこそ、2年生であれほどの力を発揮できているのだと思いました。特に、発音がカタカナ発音になっていないところは大変驚いています。今後の授業を行う上で参考にさせていただきたいことがたくさんあり、勉強させていただきました(山形・中)。

●比較の指導は私も3学期に扱うので参考になりました。"Is soccer popular in Japan?"という一言からmore popularの導入へ発展していくなど、流れを作る上での工夫も参考になりました。ICレコーダーの活用について知ることができて良かったです(千葉・中)。

●生徒の活動、発言の多さは、いつ見てもお手本になります。授業の中心でたくさんの経験をして、次の学習につなげていく過程の1つを見せていただけてよかったです(千葉・中)。

●1-minute chatでは、子どもたちの会話力の高さに驚いた(山形・中)。

●classroom Englishが非常によく浸透しており、かつcasualな会話も数多くされていたのが印象的でした。ICレコーダー、欲しくなりました!(東京・中高)。

●1-minute chatは自分たちが言葉にしたものを書き出し、さらに自分の間違いを見つけるという事はある程度の知識がなければ難しいと思いましたが、考えさせる良い機会になると思いました(埼玉・中)。

●新出文型の導入において本文の内容に関連したもの、身近な話題で興味を引きつけていました。本文など、いわゆる王道をていねいに指導され、毎回初心に戻れる機会です(千葉・中)。

●基本をしっかりおさえた指導過程が充実していて、大変勉強になりました。早口言葉や1分間スピーチなど気軽に取り上げられるwarm-upを私も実践したいと思いました(福島・中)。

●ICレコーダーを使用して友だちとの会話を聞いて書き起こしをする活動で自己評価をして学習意欲を高めている生徒の姿が印象的であった。教科書の基本文を大切にする指導で生徒は基本を身につけることが出来ている(群馬・中)。

●生徒自身が確認をすることができる帯活動はすばらしいなと思いました。スムーズな授業がすてきでした(群馬・中)。

●どこで日本語をまぜるのかが難しいと思いました。確かに、英語で授業を行うことが大切だとは言われましたが、英語でやれば良いというものでもありません。何故英語で進めるのか、と自問しつつ進めていこうと思います(群馬・高)。

●er, estの比較と本時のmore~, the most~の比較を自然に理解していました。サッカーと野球、教科以外で、現代の子どもたちは何を比べると興味をもつのかな~と考えながら参観させていただきました(茨城・中)。

●All Englishで授業をやるということは…教師が主体となって英ゴを話すのではなく、いかに生徒たちに発話する機会を与えるかということが今回の英語教育改革の主旨だと思うのですが…。1、2年共にRepeatやText Readingが多かったように思います…。どうなんでしょう???(埼玉・中)。

●1-minute talkingがよかったです。ぜひ取り入れていきたいです。音読活動について、次回はぜひ拝見させてください(茨城・中)。

●1-minute chatの後のエラーコレクションと全体での気づきの共有が大変有効だと思いました。また、インタラクションを通じて自然に新出事項がインプットされており、生徒たちが楽しみながら学んでいる様子が印象深かったです(広島・中高)。

●1-minute chatでICレコーダーで生徒に振りかえさせる方法は話しっぱなしにならず、self assessmentとaccuracyを求められる非常に有効な方法だと思いました(愛知・業)。

●英語での授業展開が絵や小道具等を使ってとても自然な形でなされており、比較級・最上級の表現の理解と定着が自然と出来る形になっていたと思いました。教科書本文のリスニング等、先生の情報の与え方が適切にコントロールされており、参考になりました(東京・中高)。

●全体の授業の流れとして、とても高度な基本の定着の工夫を見せていただいたように思います。明日からの授業にさっそく真似して取り入れたいものばかりでした(愛知・中)。

●授業が流れるように進んでいき、復習から新出文型の導入がスムーズで、ムダのない学習過程、大変勉強になりました。classroom Englishが豊富なこと、日頃のチャットによるトレーニングの成果が生徒さんたちによく浸透しており、何気ないところで生徒さんが自然に英語を口にしているところがステキでした。新出文型も無理なく指導されていて、生徒さんの抵抗感も少ないように感じました。こんなふうに指導したいなと思いました(山口・中)。

●とても丁寧に分かりやすくされていました。普段自分がどれだけ「てきとう」にしていたか、思い知らされました。来週からさっそく実践するために教科書を読み直したいと思います(京都・中)。

●比較級や最上級を自然な流れで口頭練習し、スムーズに教科書の内容に入っていって勉強になりました(福島・中)。

●Oral Introductionがとてもテンポよく、生徒さんが楽しそうに対話していたのが印象的でした。one-minute chatは、とてもおもしろい活動で、ICレコーダーの機能を最大限に活かした活動だと思いました(東京・業)。

●授業前からリズムを使いながら英文発音することで、総合的に授業以外でも英語にふれる時間が増えると思われた。large, smallのボールからmoreの導入につながったときは感動しました(埼玉・学)。

●One-minute chatで自分の声をRecordingできるのが効果的なんだろうと自分の経験もふまえて思いました(埼玉・学)。

●チャットは私もやっていますが、進度から継続指導ができていません。また続けるつもりです(神奈川・中)。

●今年、初任者として夏休みの研修で肥沼先生の授業のビデオを見て、日本語を使わない英文法に驚きました。もうすぐ比較に入ります。本日の実践をたくあん参考にさせていただき、がんばります!(山梨・中)。

●比較級、最上級の言語材料を前時の復習から確認して、スモールステップを踏んで導入されていたと思います。more/most型と-er/-est型の違いについては、今回が導入で、型が定着してから次回以降改めて説召されるという流れがよかったと思います(東京・中)。

●大学での講義の中で拝見させていただいたビデオの中の授業を生で見れたことにまず感謝したいです。講義の中で学んだことが目前で実践され、普段の学習の復習にもなりました(埼玉・学)。●導入の仕方は何か魔法のようにスムーズに流れ、すばらしいと思いました。全てが全て現場で…というわけにはいきませんが、マネできる点はマネさせていただきたいと思います(山梨・中)。

●ウォーミングアップやあいさつなども小学校の英語活動に近いものを感じ、子どもたちがスムーズに中学校の英語に入っていけるのではないかと思いました(青森・指)。

●新単元(比較級②)を引き出す工夫がよく、比較級(more, most)を教えていました(茨城・学)。

●今回、特にオーラルイントロダクション、そしてインタラクションの模範を見せて頂いたと感じております。ボール、スポーツをネタにして、er/estからmore/most~へのスムーズな橋渡し。3学期、貴公をマネして実践していきたいと思いました(愛知・中)。

●1-minute chatや他の場面でも生徒が気付いたり考えたりする場面が多く、学びになりました(神奈川・中)。

●新しい文法事項、more, the mostの導入をoralで行うことの参考になりました(山口・中)。

●帯活動のone minute chatでは、話し放しで終わるのではなく、書かせる活動まで持って行くことで、より豊かな表現力を身につけさせる工夫がなされていると思いました(東京・中)。

●板書は少ないが、生徒たちは新出文法がしっかり定着している様子だった(不明)。

●文法と本文の導入を同じ1時間の中で行っていたのに、生徒にしっかり定着させていることに驚きました。生徒に答えや次の展開を予想させて、興味を引きつけながら授業を進められていたなと思いました(埼玉・学)。

●国の大きさやスポーツの人気の程度を例にして、比較級や最上級を説明されていたのは、有効な指導方法であったと思います。肥沼先生の授業で思ったことは、重要な文法や内容説明の際は日本語を使用されていたことでした(茨城・学)。

●生徒が興味を持ちやすい話題から入って、文法の話までいくまで全てがキレイにつながっていて感動しました。50分間があっという間に感じました(東京・学)。

●One-Minute chatでは生徒どうしの学びが有効的と感じました(東京・中高)。

●1 min chatはぜひ自分の授業にも取り入れたいと感じました。レコーダーは手元にありませんので、なしでうまい形で工夫してみようと思います(滋賀・中)。

●chatをICレコーダーに録音し、書き取らせて添削するとうやり方が新鮮でした。自分で見直しさせる、チェックの目を養うのはとても大切だと思いました(静岡・高)。

●公立の中学校でもできる授業だったので、大変役立ちました(神奈川・中)。

●授業に入る前からwarm-upをし、早口言葉で軽く準備をしてスムーズに授業を始められ、いつもの肥沼先生らしい授業で、今回は1-min. chatという新しい活動の提案もされ、「読む」ことへの挑戦もとても参考になりました(埼玉・指)。

●All Englishの中に効果的に日本語を使っておられ、バランスがすごく計算されていると感じました。また、「日々の授業を見せる」という先生の思いにも共感いたします。私たちにとって重要なのは、日々の事だと思います。「スペシャル」も良いですが、「ルーティン」の方が大切です(京都・小)。

●目からウロコでした。中身が濃く、1つ1つの活動や先生の提示する例文1つ1つに深い意味を感じました。本当に勉強になりました(神奈川・中高)。

●新文法の導入が自然になされてよかった。日々の肥沼先生の様子がうかがえる内容でよかったです(鳥取・中)。

 

② 教師と生徒との関係や授業の雰囲気に関するもの へ

◇元に戻る

ダウンロード
平成26年度研究協議会公開授業 公開授業の視点.pdf
PDFファイル 89.1 KB
ダウンロード
平成26年度研究協議会公開授業 指導案.pdf
PDFファイル 71.9 KB