(2) 東部編(1984年3月23日~4月2日)

 1回目の南部編の旅で味をしめた(?)私は、再度バス旅行にチャレンジしました。今回の旅先はアメリカ東部地方。アメリカ独立や初期の発展の歴史を色濃く残す地方です。その中で、今回は特に有名な都市を中心に旅をしました。

 

○巨大都市「シカゴ」
 最初の訪問地は、イリノイ州最大の都市であるシカゴ(Chicago)でした。シカゴは人によってはつづりのとおりに「チカゴ」と発音しているのを何度か聞きました。シカゴは私が最初に降り立ったアメリカの都市でもあり、国際空港であるオヘア空港は当時は世界で最も発着便の多い空港とされていました。かつてはアル・カポネが牛耳るギャングの街としてその名を世界にとどろかせていましたが、今ではニュー・ヨークに次ぐ商業都市として栄えています。
 写真は、当時世界最高(確か128階?)のビルとされていた「シアーズ・タワー」(Sears Tower)からエリー湖に面する側を写したもので、林立する高層ビル群もこのビルから見るとはるか下の方に見えてしまうという圧倒的な景観でした。

 

○世界一の都市「ニュー・ヨーク」
 シカゴから高速バスで夜通し走って着いたニュー・ヨーク(New York City)。世界最大の都市はやはりすごかったです。思わず上を向いて口を開けっぱなしにして歩いてしまう高層ビル群、東京都心なみの混雑の中であらゆる人種が行き交う街路、田舎とは一線を画す物価の高さ、等、どれをとってもアメリカ一という気がしました。

左の写真は、グレイハウンド・バスのニューヨーク・ターミナルでのもので、早朝に到着した私は、この後かなり危険な地区を徒歩で突破しなければなりませんでした。

左の写真は、エンパイア・ステート・ビルの88階にある展望台でのもので、林立する高層ビル群を見下ろしながらニューヨークの全景を楽しむことが出来ました。

左の写真は、国連本部ビルの前で撮ったもので、この後は中を見学するツアーに参加しました。日本語のツアーもありましたが、せっかくなので英語のツアーに参加し、唯一の日本人として何度かガイドの求めに反応しました(笑)。

左の写真は、自由の女神像の下で撮ったものですが、実際の像は頭の部分に人がたくさん入れるくらいに大きなものです。また、この時は建国200年を過ぎての大改修をしているときだったので、ご覧のような囲いがついていました。なお、自由の女神があるリバティー・アイアンドへはバッテリー・パークというところからフェリーで行くのですが、そこでは日本語の放送もされており、日本人の観光客がいかに多いかを知りました。

左の写真は、かつてビートルズのジョン・レノンも住んできたいたことで有名なグリニッジ・ビレッジにある公園でのものです。日本で言えば原宿のような場所かもしれませんが、原宿のようなガキの街という印象はなく、あくまでも芸術家が集う場所というような一種独特な雰囲気を感じました。

 

○世界一の夜景を楽しむ
 ニューヨークといえば世界一の街。当然その夜景も世界一の景観とされています。そこで私は夕方から再びエンパイア・ステート・ビルの展望台に上り、夜9時までねばって夜景の撮影にチャレンジしました。カメラはオリンパスの小さなものでしたが、暗いところでストロボなしでシャッターを切ると約1秒ほどシャッターが開いたままになるという特性を利用して撮影しました。その美しさを連続写真でお楽しみください。

 なお、画面前方に見える高層のツイン・タワーは世界貿易センター・ビルで、そのすぐ右側の川の上にちょこんと見えるのが自由の女神像です。2001年9月の同時多発テロで崩壊してしまった貿易センター・ビルはもう二度と見られませんね。

 

○世界政治の中心「ワシントンD.C.」は見学フリー
 ニュー・ヨークから高速バスで南西へ8時間行ったところにワシントンD.C.(Washington District of Columbia)があります。ワシントンはアメリカの首都であるので、だれもがアメリカの歴史をしっかり学べるようになっています。記念碑的な施設としては、写真1のような「リンカーンメモリアル」(後ろの壁にあの有名な演説が刻まれている)やワシントン・モニュメントなどがあります。

また、政府の施設としては、左の写真の「ホワイト・ハウス」も中の見学ができます。残念だったのは、翌日なら当時のレーガン大統領に会えたことでした。

左の写真は国会議事堂(ツアーに参加)ですが、他にもFBI本部(ツアーに参加。マシンガン発射の実演がすごい!)などがあり、中を自由に見学できます。

さらに、博物館的な施設では、国立博物館(見学)、左の写真の自然史博物館(見学)、スミソニアン博物館(見学)などがあります。しかも、これらすべての施設が無料開放であるところにアメリカ人の歴史や芸術に対する考え方の日本とのちがいを感じました。

 

 

○アメリカの原点、「ボストン」
 その昔、世界史の教科書で勉強したアメリカの独立戦争。その舞台となったのがアメリカで最も古い町の1つであるマサチューセッツ州ボストン(Boston)でした。有名な「ボストン茶会事件」の舞台となった船も記念碑として残されています。
 ヨーロッパの人が最初に築いたこの街は、写真上のように今でも古いヨーロッパ風の風情を残しています。

左の写真は、アメリカで最も古く最もレベルの高い大学といえる、ハーバード大学です。他にも、ロボット・コンテストでも有名なマサチューセッツ工科大学(MIT)もここにあります。

 

 

 

○ちょっとカナダへ、「ナイアガラの滝」
 ニューヨーク州を西へ横切ってカナダとの国境を越えると、そこにはあの有名な「ナイアガラの滝」があります。アメリカ側にも「アメリカ滝」と呼ばれるやや小振りの滝がありますが、何と言っても有名で迫力があるのが「カナダ滝」(写真上)と言われる方です。ここは日本人が多く訪れることでも有名で、日本語のアナウンスは聞こえるわ、タクシーの運ちゃんは日本語を話せるわで、とても複雑な気持ちがしました。

 当日は3月ということもあって、まだまだ残雪が多く、本来なら立った姿勢で滝壺を見学する場所(写真下)は欄干に腰を下ろして見るという具合でした。もちろん、後ろへひっくり返れば滝壺へ真っ逆さまという状態でした。もしからしたら、この場所は立入禁止だったかもしれません(覚えていません)。 

 

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