大学院の授業

筆者自身が大学院に通ったことについては、本コーナーで「大学院に通うということ」というタイトルで過去に5回にわたってお話したものを「大学院に通うこと」という独立したコーナーにまとめてありますが、今回は自分が大学院で授業を持った話です。

 

「作者について」の「現職」欄で紹介しているとおり、筆者は今年度から非常勤講師として3つの大学で教えていますが、その1つが都内にある私立大学の大学院教育学研究科(教職大学院)の授業です。ただし、他の2つの大学の授業のように毎週授業があるわけではなく、“夏季集中講座”という形になっています。

 

夏季集中講座(計8コマ・16時間=1単位)なので、実施日も実施時間も担当者が自由に設定できるわけですが、今年度はそれを8月下旬の4日間の5・6限に設定しました。これは受講希望者の中に現職の教員がいる可能性があるので、その人が受講しやすい時期(夏休み中)と時間帯(少し学校を早く出れば受講できる夕方から夜)を考慮してのことです。

 

実際の受講者は8名と大学院の授業らしく少人数でしたが、その分各人が発言する機会を多く設ける授業ができました。また、コロナ禍による”マスク顔”が当たり前になってからは生徒や学生の名前がなかなか覚えられないのですが、この授業だけは少人数のお陰で全受講者の名前を初日に覚えることができました。

 

肝心の授業の内容は、「英語教育の意義」というまったく新規の授業であったので、どのようなものにするかシラバス作成の時点でかなり迷ったのですが、筆者が長年実際に英語学習指導を行ってきた中で大切だと思っていることを、授業ごとに「〇〇の意義」というテーマで構成しました。

 

各授業では、前半に各テーマについて受講者自身の学習経験や過去に大学の英語科指導法等で学んだ知識を元にディスカッションを行い、後半にそれぞれのテーマにおける「より質の高い指導を行うための指導例」として筆者が元勤務校の同僚達と実践してきたことを映像を交えて紹介しました。

 

受講者の多くは将来現場の教師になることを目指しており、全員がとても意欲的に授業に参加してくれたので、授業者としてもとてもやりがいのある時間を過ごさせてもらいました。(9/3/2022)

 

受講者たちと一緒に。彼らに教えてもらった「W」マークのピース・サイン(?)で