今回扱う文は、前回の「⑨ This(That) is a/an ~.」を受けてそれを疑問文にするものです。be動詞の疑問文はすでに「⑤ Is this(that) your ~?」や「⑦ Is this(that) ー's ~?」で学んでいるので形を理解することはそれほど難しくはないでしょう。しかし、この後に導入する「⑪ What is this(that)?」を引き出すものとしてとても重要な文ですので、単に形を理解するだけでなくしっかりと自分で表現できるようになるまで指導します。
では、具体的な指導過程をご紹介します。T: は教員の発言、S: は実際のまたは想定される生徒の発言、S1:, S2: は生徒個人の実際のまたは想定される発言を表します。なお、発言中の太字は強調して発音する部分です。また、「スピーチ・バブル」とは台詞の吹き出しマークを描いた絵カードのことです。平叙文を言わせるための空のスピーチ・バブルの裏側に疑問文を言わせるための「?」マーク入りのスピーチ・バブルを用意して、使い分けます。
◇Introduction of the New Expressions
(0) Review of the Previous Expressions
①(持ち主不明のペンを持って)
T: Whose pen is this? Is this your pen?
S: No, it is not. It is not my pen.
T: Oh,.... This is not my pen. It is not your pen. It is no one's pen.
(スピーチ・バブルを自分の頭上に置いて)
T: In this case you say, ...?
S: This is a pen. →Mim-mem
②(持ち主不明の消しゴムを黒板に貼って)
T: Is that your eraser?
S: No, it is not. It is not my eraser.
T: Oh, that is not my eraser. It is not your eraser. It is no one's eraser.
(スピーチ・バブルを生徒の方に向けて)
T: In this case you say, ...?
S: That is an eraser. →Mim-mem
(1) Input of the New Expressions
①(これまでに使った物のシルエットの絵をいくつか黒板に貼って)
T: Now, listen carefully. Is that a pen?
S: Yes, it is....
T: No, no. I said, "Listen carefully." No speaking. OK?
T: Is that a pen? (表を見せて)Yes, it is. It is a pen.
②(同様に答えがNoになるように質問して答えも聞かせます)
T: Is that a book? (表を見せて)No, it is not. It is a notebook.
※過去の学習経験からすると答えの文は簡単に生徒の方から出てくることが十分に考えられますが(上記①はそれを想定しています)、ここでは質問と答えを正確に聞き取ることに集中させます。
また、使う絵を実物や普通の絵ではなくシルエットとしているのは、前者ではそれについて質問する理由がないからです。シルエットだからこそそれを確認する質問の意味が出てきます。
(2) Check of Understanding and Mim-mem ①
①(別のシルエットを指して)
T: Now, answer my question. Is that a ruler?
S: Yes, it is. It is a ruler →Mim-mem (Choral → Individual)
②(別のシルエットを指して)
T: Is that an egg?
S: Yes, it is. It is an egg. →Mim-mem (Choral → Individual)
※ここではまず答え方が正確に理解できているかを確認します。生徒から正確な答えが出てくればインプットが成功したと言えます。①と②ではわざと a と an が答えに入るようにしてみました。
(3) Check of Understanding and Mim-mem ②
①(別のシルエットを指して)
T: Now, this time you ask a question. (生徒に「?」マークのスピーチバブルを向けて)Question!
S: Is that a pen? →Mim-mem (Choral → Individual)
②(別のシルエットを指して)
T: Question!
S: Is that an eraser? →Mim-mem (Choral → Individual)
※質問文が正確に出てくればよしとします。出てきたところで Mim-mem を行います。①と②ではわざと a と an が質問文に入るようにしてみました。
(4) Oral Practice
①(シルエットをいくつか入れ替えて)
T: Question!
S: Is that a CD?
T: Answer!
S: Yes, it is. It is a CD.
T: No, it is not.
S: ???
T:(表にして)It is an MD.
S: ずるい~!
②(別のシルエットを指して)
T: Question!
S: Is that a clock?
T: Answer!
S: Yes, it is.../ No, it is not!
T: No, it is not.
S: (Smiling)
T:(表にして)It is an eraser.
S: (Laughing)
※このような活動は特にやる必要はありませんが、生徒を楽しませるものとして企画しました。絵に描かれたものとシルエットの関係を正しいものとわざと変えたものの2種類を用意し、ここでは後者を使いました。このような活動が生徒の興味を引き、次の What is this(that)? へとつながります。
◇Oral Practice with a Worksheet
左のようなワークシートを使って本時に学習した表現を口頭練習します。なお、ワークシートに英文が書かれていないのは、本校の方針として文字を見せずに口頭導入及び練習をしているからです。
(1) 最初に各ステップの課題をまず全員で練習をします。本校ではこの時点でICレコーダーに教師や生徒の発言を録音し、家庭で復習するときの模範の音源としています。
(2) 次にペアで練習をします。片方が出題役、もう一方が答える役です。もちろん、役を交代してもう一度行います。
(3) 最終的には家ですべての表現を口頭で言えるように練習する課題を出します。
具体的な細かい指導過程は、① My(your)~? Yes(No), my(your)~. とほぼ同じなので、そちらをご覧ください。
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から