今回は、第1時で扱った my(your) ~ の表現を This(That) is ~. という文で運用させる表現の導入です。この表現が表現の学習を始めて4時間目で初めて出てきたことからも、基本的な表現をいかにじっくり教えるシラバスであるかをご理解いただけるでしょう。
では、具体的な指導過程をご紹介します。T: は教員の発言、S: は実際のまたは想定される生徒の発言、S1:, S2: は生徒個人の実際のまたは想定される発言を表します。なお、発言中の太字は強調して発音する部分です。また、「スピーチ・バブル」とは台詞の吹き出しマークを描いた絵カードのことです。
◇Introduction of the New Expressions
(1) Input of the New Expressions
①(自分のペンを持って)
T: My pen?
S: Yes, your pen.
T: Yes. This is my pen.
※ eraser についても同上を繰り返す。
②(そのペンを黒板に置いて)
T: My pen?
S: Yes, your pen.
T: Yes. That is my pen.
※ eraser についても同上を繰り返す。
(2) Check of Understanding and Mim-mem ①
①(ある生徒のペンを持って)
T: Your pen?
S1: Yes, my pen.
T: Then you say ...?
S1: This is my pen.
T: Oh, that is your pen.
②(別の生徒のペンを持って)
T: Your pen?
S2: Yes, my pen.
T:(スピーチ・バブルをその生徒の頭上に置いて)So, everyone, you say ...?
S: This is my pen.→Mim-mem
※ここで大切なのは、「今のはどういう意味でしたか?」と問うのではなく、状況設定からインプットした表現を表出できるかどうかで理解できているかを判断することです。こうすることで、無用な日本語を使わずにすみます。また、上記の「スピーチ・バブル」(厚紙に書いた台詞の絵)を示したときはその生徒のつもりで言うという約束を事前にとりつけておくことです。
(3) Check of Understanding and Mim-mem ②
①(黒板に置いた自分のペンを指して)
T: My pen?
S: Yes, your pen.
T: Then you say ...?
S: That is your pen.→Mim-mem
※本プランではこのまま次の Oral Practice に入りますが、ここで一端 This is ~. と That is ~. の状況のちがいを確認してもよいでしょう。そうすることで、それまでの状況設定を理解できなかった生徒を船に乗せることができると思います。ただし、その場合でも教師からそれを説明してしまうのではなく、生徒から上手に答えを引き出すようにして、理解の足らなかった生徒にも考えさせるようにします。
(4) Oral Practice
①(ある生徒に消しゴムを持たせて)
T: Your eraser?
S3: Yes, my eraser.
T: Then you say ...?
S3: This is my eraser.
T:(スピーチ・バブルをS3の頭上に置いて)Then you say ...?
S: This is my eraser. → Choral Practice
②(別の生徒に筆箱を持たせて)
T: Your pencil case?
S4: Yes, this is my pencil case.
T: Oh, that is your pencil case.(スピーチ・バブルを教師の頭上に乗せて)Everyone, you are me. Then you say ...?
S: Oh, that is your pencil case. → Choral Practice
③(別の生徒にバインダーを持たせて)
T: Your binder?
S5: Yes. This is my binder?
T: Everyone. That is S5's binder.(スピーチ・バブルを教師の頭上に乗せて)Everyone, you are me. Then you say ...?
S: That is S5's binder. → Choral Practice
◇Further Oral Practice with a Worksheet
左のようなワークシートを使って本時に学習した表現を口頭練習します。なお、ワークシートに英文が書かれていないのは、本校の方針として文字を見せずに口頭導入及び練習をしているからです。
【課題1~3】は全員で練習をします。なお、イラストは代々引き継がれている、ある教員のオリジナルです。
【課題4】はペアで練習をします。
具体的な細かい指導過程は、① My(your)~? Yes(No), my(your)~. とほぼ同じなので、そちらをご覧ください。
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