5.その他の方法

(1) 研修会・学会等で発表すること

研修会や学会等は、聴取者として参加するだけでとても良い勉強になりますが、発表者として参加すれば一層の勉強になります。それは発表するという目標があるだけで、その発表をするのにふさわしい実践をしようと努力するからです。

 

発表する内容が授業運営や活動内容等に関するものであれば、その発表を行うまでにそれなりの実践を重ねてその結果を公表したいと思うはずです。そうすると、結果的に日頃の授業の質を自分の意思で上げていこうと努力します。

 

現時点で研修会・講習会や学会等で研究発表をしている先生方は、そうやって授業の腕を上げてきている先生が多いように思います。筆者も立場上授業を公開するということはよくありますが、それだけでなく、自分から研修会や学会に申し込んで発表をするようにしてきました(「筆者略歴」参照)。

 

もちろん、発表を行うためにはそれなりの実践を積み上げていく必要がありますが、発表することを自分の動機付けとして頑張り、成果が現れてくると、授業における指導も楽しくなってきます。ぜひトライしてみてください。

 

(2) 書籍等を読んで情報を得ること

忘れてはいけない研修方法がありました。書籍から授業改善のヒントを探すという方法は、昔からある自主的な研修の1つです。以前(筆者が言う「以前」とは30年以上も前のこと)は、英語教育関係の書籍というと、大学の先生が著者の英語科指導法や教授法の紹介のような本ばかりでしたが、1980~90年代頃から現場の先生方が書いた書籍が出始めました。それらの多くは明治図書から出版されていますが、以前は少し高尚な本が多かった大修館書店や研究社などからも、現場の先生方の実践を紹介する本が出版されるようになりました。

 

2000年代に入り出版業界が不況に陥ったことから、新しい実践を紹介する本の出版数は減りましたが、それでも探せばまだまだ多くの書籍を見つけることができます。以前であれば都会の大きな本屋に行かないと見つけられなかったそのような本も、今ではインターネットでごく当たり前のように買うことができます。自分の関心のあること、悩んでいること、などをキーワードにして検索すれば、きっと欲しかった書籍を見つけられるでしょう。

 

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