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① | 1982. 8.29~9.3 | 北陸、飛弾 |
1,755㎞
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CB400T | 6日間2万円の貧乏旅行 |
② | 1986. 8.24~27 | 信州南部、木曽 |
約700㎞
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CB750F | 宿泊は清里にある友人の別荘 |
◇北陸はアツイ!
「北陸」というと、東北などのように冬の厳しい寒さを連想する人が多いと思います。暗くよどんだ鉛色の空、群青色の波が押し寄せ、’波の花’が舞う険しい海岸、そして何メートルもの雪に埋もれる山間部。どうしてもくらいイメージが浮かんできます。
ところが、夏期に北陸を訪れれば、そんなイメージは吹き飛んでしまうにちがいありません。とにかく"暑い"のです。しかもこの時期は好天が続くので、私のように日焼けしやすいタイプはすぐに真っ黒焦げになってしまいます。[写真は石川県千里浜]
◇きれいな海
「日本の海は随分汚くなった。」公害が問題になった頃よく耳にした言葉ですが、最近はあまり聞かなくなりました。といって別に海がきれいになったわけではないので、あまりにも汚いのが一般的になりすぎて、意識されなくなってしまったのかもしれますん。
北陸を、特に能登半島を旅していて一番驚いたのは海がきれいだということでした。これまで日本中のどこへいっても海がきれいだとは感じたことがなかったので、それは新鮮な驚きであり、またうれしさでもありました。そして、それを最も強く感じたのは、小さな漁港を訪れたときでした。比較的大きな船が出入りするほどの深い港であるにもかかわらず、海の底がはっきりと見えるのです。堤防の上からじっと下を覗いていると、吸い込まれそうで怖いくらいでした。
◇不思議な風景
北陸を旅していると、他では見られないような不思議な(変わった)景色に出会うことがあります。奥能登の白米千枚田などはその代表格でしょう。ここは山裾が海に落ち込む傾斜地になんと2,146枚もの小さな田が段々に並び、あぜ道が美しい模様をつっくっているというところです。
また、奇岩・奇石と言われるものも多く、中でも奥能登の通称「軍艦島」(軍艦を正面から見たような岩の島)や越前海岸の「呼鳥門」(半ドーナツ状の巨大な岩の穴の中を国道が走り抜けている)などはその代表格と言えるでしょう。さらに、巨大な岩柱が壁を連ねたように突き立っている天然記念物の「東尋坊」も奇勝地として楽しめる場所です。[写真は「軍艦島」]
◇素朴な生活
北陸や中部には、昔からの伝統や素朴な暮らしのスタイルを守っているところが多くあります。奥能登の「揚げ浜塩田」は日本に唯一残っている天然の塩田で、海から運んだ海水を田にまいて塩を作るという技法を今も守っています。ちょうど作業の時間にあたれば、実際にそのやり方を見せてもくれますし、親切に説明もしてくれます。また、輪島や飛弾高山の朝市は有名で、自炊生活の私も朝食のおかずの仕入れなどに利用させてもらい、気さくな店のおばちゃんと仲良くなったりもしました。[写真は飛弾高山の朝市]
◇高原のささやき
夏の北陸の暑さに比べると、中部、ことに信州の涼しさは天国です。みなさんもそれは林間学校で経験済みでしょう。
さて、最初に勤めた学校の仲のいい先生が野辺山(清里のとなり)に別荘を持っていた関係もあって、信州を訪れる機会が何度もありました(ほとんどは車でしたが)。その私の楽しみは野草狩りです。もちろん、図鑑などを頼りにどんな草花があるのかを散策するだけです。八ヶ岳の涼しい風を感じながら小さな命と話をしていると、それまでのダンプや車の排気ガスや騒音を体から洗い流してくれるような気分になります。私にはこたえられないひとときです。[写真は野辺山から見た八ヶ岳]
◇昔の街並み
中部山岳地方には、今も江戸時代の街並みを残して(保存して)いるところが多く、その頃の暮らしをこの目で実際に見ることができます。
飛弾地方の代表は高山で、街の一角をそっくり昔のまま残しています。また、白川郷は合掌造りの家が残っていることで有名ですが、多くが民宿となっているので泊まりに行くと面白いでしょう。
木曽路はさらに徹底していて、中山道の塩尻以西の木曽川沿いにある宿場町のいくつかを江戸時代そのままの形で残しています。特に、奈良井、木曽福島、妻籠、馬籠の各宿場は見事で、江戸時代にタイムスリップしてしまったかのような錯覚に陥ります。こういうところでは、さすがの私もバイクを降り、ゆっくりとその雰囲気を味わうことにしています。[写真は妻籠]
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