絶版本から

「絶版本」と言っても、名のある作家の著作のことではありません。筆者が過去に自費出版した、通称「終礼の本」と呼ばれる『最後に、先生のお話です。-「終礼の話」をとおして築いた教師と生徒の絆の記録-』(平成24年4月発行)のことを指しています。2冊目の『続・最後に、…』(平成28年4月発行)はまだ残部があるのですが、1冊目の方は保存用の数冊が残っているだけで、作成した500冊あまりが5年ほど前にすべてはけてしまいました。したがって、本書をお持ちでない方にはここで紹介する以外にそれを読んでいただくことができません。

 

そこで、今回はその1冊目の「終礼の話」の中から学年当初に話したものをすでにアップされていた話以外に各学年1話ずつアップしてみました。それぞれの学年で新学年当初にどのような話をしたのかがおわかりいただけるでしょう。中にはお読みいただいた先生がアレンジしてご自身の生徒たちに話してあげられるものもあるかもしれません。

 

第2話「いじめる側の心理」(1年生)は、タイトルのとおりにいじめる側の人間はなぜそのような行動をとるのかということを筆者自身の分析をまじえて生徒に考えさせてみようとトライしたものです。少し中途半端な終わり方をしていますが、生徒の深層心理に迫る話はできたかなと思っています。

 

第25話「情けは人の為ならず」(2年生)は、有名なことわざを話のとっかかりとして、2年生でクラス替えによって新たな級友と暮らすことになった生徒たちに前向きな気持ちを持ってもらおうというねらいで話したものです。その前提となった学年集会で担任団の一人として200人の生徒に向けて話したことも載せてあります。

 

第48話「新たなる出発」(3年生)は、3年生のクラスで初めて話したものです。2・3年生の間にクラス替えがないので、同じ生徒に学年の切り替えを機会に気持ちを新たに持ってもらうことをねらって話したものです。東日本大震災直後の4月の話であったので、話はそのことから始まっています。

 

1年生の話は1年生のこの時期に起こりがちないじめのことについて生徒に考えさせるきっかけとして、2年生の話はクラス替えで新たな集団作りを目指したいと思っていらっしゃる方への参考として、3年生の話はクラス替えがない学校で新年度にどのような話をしたらいいかの参考として役立てていただけるのではないかと思っています。

 

なお、2冊目の「続・終礼の話」本は残部がまだありますので、ご希望の方はこちらのフォームでお問い合わせください。(4/24/2021)

 

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