いよいよ2月14日(日)からNHK大河ドラマ『青天を衝け』が始まります。筆者の出身地である埼玉県、特に主人公の渋沢栄一の生まれ故郷である深谷市は、地元出身の英雄の登場とあってお祭り騒ぎのようです。県西南地区出身の筆者にとってはそれほど「地元感」はないのですが、少しちがった視点からの関心を寄せています。それは同番組に筆者の勤務校(以下「本校」)の関係者が出てきそうだからです。
本校は、1888年に東京高等師範学校附属尋常中等科として創立された都内の伝統校です。したがって、大河ドラマが明治維新前後のことを描いている場合に、本校の関係者(卒業生やOB教員)が登場する可能性があります。一昨年に放送された『いだてん』では、前半が東京高等師範学校を舞台としていたために多くの学校関係者が登場し、後半は1964年のオリンピックに関わった多くの卒業生が登場しました。その概要は本つぶやきの「35.『いだてん』と勤務校関係者」にありまので、そちらをご覧になってみてください。なお、ついでにお話ししておくと、平成25年に放送されたNHK大河ドラマ『八重の桜』で八重の幼なじみであり、後に会津藩の家老になった山川大蔵(本名:山川広、演:玉山鉄二)は、後に本校の初代校長になった人でした。
さて、『青天を衝け』の主人公である渋沢栄一は先述のとおり埼玉県北部の町の出身ですが、若くして明治政府に関わったことから、後に長く都内に住んでいたようです。その関係で、子供や孫の多くが本校に通っていたことがわかっています。先述の『いだてん』と本校の関係者について調べて『附属中学・高校 卒業生列伝』を著した本校の元副校長・山口正先生によると、栄一の四男・武之助(14回生)、五男・正男(15回生)、六男・秀雄(19回生)をはじめ、栄一の親類だけで20名以上が本校の卒業生だと言うことです。したがって、栄一の周辺人物が出てくると、かなりの確率で本校の卒業生が出てくるということになります。
『八重の桜』や『いだてん』のときもそうだったのですが、ドラマの登場人物が単に歴史上の人物や話の上での人物であるだけだと、それほど親近感はわかないものです。しかし、それらの人々が自分の勤務校の卒業生であるということがわかれば、なんとなく親近感のわく対象となりえます。
件の『…卒業生列伝』(2020年末の時点で689号発行)は、2月に発行される分から「青天を衝け」に関係する卒業生に特化された特集号となりました。今年いっぱいはその特集号が発行され続けるそうです。列伝の現物は内部の人向けのものであり、山口先生の著作物でもあるので、ここで紹介することはできませんが、ある程度情報がたまってきましたら、本コーナーでこの続きとしてその概要をお伝えすることにしましょう。(2/7/2021)
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