再びセミねたからです。今年は7月中はずっと天候が悪く、8月になってから暑い日が続いたせいか、セミたちの活動期間が例年より少し後ろにずれているようです。勤務校の雑木林ではまだミンミンゼミやアブラゼミの声が聞こえ、数日前に今年初めてツクツクボウシの声を聞きました。
関東でよく聴くセミの鳴き声のうち、よく勘違いされているのが「ヒグラシが鳴くと秋が近い」というものです。実は、ヒグラシは夏の早い時期から鳴いているのですが、名前のとおり夕方に鳴くことが多いことから、涼しくなり始めてから鳴くと思われているようです。一方、もっとも遅く鳴き始めるのがツクツクボウシだというのが虫好きの人間の実感です。図鑑等で調べても、「晩夏から初秋にかけて鳴く」とありますから、筆者の感覚はまちがっていないでしょう。今年は初めて聞いたのが9月に入ってからでした。
そのツクツクボウシですが、子供の頃から不思議に思っていることがあります。それは名前と鳴き方の擬音表示です。一般的に「ツクツクホウシ」と鳴くと言われ、かつて流行った漫才師も「ツクツクホ~シ!」とやっていましたが、私にとって彼らの鳴き声は「ホーシンツクツク」なのです。だって、鳴き始めは「ホーシン、ツクツクツクツク」であって、けっして「ツクツク」からは鳴き始めないんですよ。きっとツクツクホウシと読んだ方が読んだ方が「~ホウシ」という名前のおさまりがよかったからなんでしょうね。
さて、ここからが本題です。筆者にとって仕事上で秋の訪れを感じるのが、毎年11月の第2土曜日に行われる研究協議会への準備が本格化する今頃です。実は夏休みの前から発表内容をどうするかという検討を始め、夏休み中に何度も教科会を開いて方向性を決めて発表要項の原稿を書き、その検討会も行っています。さらに、開催案内のチラシの校正をしたりして、徐々に盛り上がっていくのですが、公開授業をどうするかということを考え始めるのがこの頃なので、秋が深まった頃のことを想像して気分が秋になってくるというわけです。
その研究協議会の情報ページを新規にアップしました。今年は一昨年、昨年に続いて「新学習指導要領を踏まえた指導のあり方(3)」というメインテーマを設定し、そこに「変わらないこと、変えてきたこと、変えていくこと」というサブテーマを加えました。「変わらないこと」というのは、学習指導要領がどう変わろうと変えることがない英語科指導の根本にかかわることです。「変えてきたこと」というのは、そのときどきの事情や生徒の実態等を考えて修正を加えてきたことです。「変えていくこと」とは、新しい時代に合わせて修正していこうと考えていることです。これらはいずれも先生方の授業観に少なからぬ影響を与えるものだと考えています。
一方、公開授業は、同僚の植野伸子先生が午前中に2年生で、筆者が午後に3年生で行います。植野先生の授業は、ネイティブのように美しい発音でマシンガンのように繰り出される正確な英語が毎回評判ですが、植野先生と長年英語科準備室で一緒に過ごしている筆者からすれば、それは彼女の授業の魅力の一つにしかすぎません。本当の素晴らしさはぜひ先生方がご自分の目で確かめてください。筆者は3年振りの公開授業となります。定年まであと2年余りとなり、以前のような勢いはありませんが、このホームページのタイトルのように、次世代を担う先生方に何かを残せるような授業をしたいと思っています。
11月9日(土)はぜひ筑波大学附属中学校の研究協議会へお越しください。
筆者の中では秋はもう訪れています。(9/15/2019)
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