「償い」と言っても、何か法に触れるような悪事をはたらいたことへの償いというわけではありませんので、安心してください。
「ちょうど4年前に自分がしたことの償いの意味でもこの仕事を受けようと思うんだけど…」
あることについて自分だけでは決められないと思って妻に相談したとき、彼女は「あなたがそうしたいのであれば、そうするのが一番じゃない?」と筆者の背中を押してくれました。
今から4週間ほど前に、長年お世話になっているO先生から1通のメールが届きました。そのメールは、ある授業を担当なさっていた非常勤講師の先生が急に後期から授業を持てないことになり、代替の講師となる人を紹介してもらえないかというものでした。そのメールは筆者だけではなく、他の何人かの方にも送られているということでした。
そのメールを読んだときに、ちょうど4年前に自分がしたことが強く頭をよぎりました。実は、4年前の9月末に受けた病院の検査で、緊急の大手術が必要なこと、手術後に1ヶ月の入院、仕事復帰まではさらに2ヶ月の自宅療養が必要だという診断を受け、校務に対して3ヶ月の病気休暇を取ったのです。また、当時筆者は現職の中学校教員をしながら非常勤講師として大学の英語科指導法の授業を週に1コマだけ担当していたのですが、そちらも10月から始まる後期の授業を辞退せざるをえませんでした(なんと手術の日が後期の第1回の授業の日でした)。もちろん、仕事に復帰してからも、校務に専念するために翌年以降の大学の授業は辞退させてもらいました。
そのときにO先生にかけたご迷惑のことを考えると、今回の事態に対して自分ができることは1つしかありません。当該の授業は自分の専門ではありませんが、まったくの専門外というわけでもないので、「自分を最後の最後の保険のようなおつもりでリストしていただき、最良の候補者を探してください」と返事を書きました。
そうしたところ、翌日にはO先生から筆者を代替教員とする方向で話を進めたいというお返事がきました。NHKの前朝ドラ『ちむどんどん』風に言えば、「まさかや~!」という台詞が出てきそうな展開でしたが、覚悟を持って返事を書いたこともあったので、そのお申し出を受け入れることにしました。ただし、手続き(教授会の承認)に少し時間がかかるので、授業の開始は10月第2週(後期第3回)からになるとのことでした。
これで、あのときにおかけしたご迷惑に対する償いを4年経ってようやく果たせたように思います。もちろん、それは無事に半年間を務められたらの話ですが…。(10/9/2022)
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