筆者の元勤務校である筑波大学附属中学校の英語科の先輩教師の中に、NHKの語学教育番組史上でとても重要な役目を果たした先輩が2人います。それは次のお二人です。
〇岡倉由三郎先生(28)
〇田﨑清忠先生(45)
※( )内の数字は英語科の着任順番号。ちなみに筆者は「65」です。いずれも「英語科教官列伝」のコーナーで確認ができます。
岡倉先生は、NHKラジオ英語講座の初代講師です。昨年度後期のNHK連続ドラマ小説『カムカムエヴリバディ』で話題になりましたが、1925(大正14)年の最初の放送で講師を務められたのが岡倉先生です。ただ、岡倉先生は東京高等師範学校と附属中の兼任であったので、純粋な附属中の先生とは言えないかもしれません。
一方の田﨑先生は、NHKテレビ英語講座の初代講師です。1961(昭和36)年から16年間も講師を務められた先生です。1966(昭和41)年から横浜国立大学にお勤めになられましたが、31歳で同番組講師を始められた頃は附属中の教員でした。つまり同番組の最初の5年間は附属中の教官をしながら同番組の講師を務められていたということになります。
その田﨑先生は、御年92歳になった今でもなおバリバリにご活躍で、『田﨑清忠オフィシャル・ウェブサイト』を運営なさっています。そして、氏のメーリング・リストに載っている筆者にも毎日のようにいろいろな話題のメールが届きます。そのメールに返事を書くとすぐにそれに対する返事も来ます。単に一斉メールを送っていらっしゃるだけでないことがその事実からわかります。
その田﨑先生が5月14日(土)に日本英語教育史学会の総会において記念講演をオンラインでなさいました。残念ながら当日は発熱して寝ていたので拝聴できなかったのですが、後に同学会より限定公開された当日の記録ビデオでそれを拝見することができました。
その田﨑先生から先日筆者のところに1通の個人宛メールが届きました。どうやら本HPをご覧になられたらしく、タイトルは「Happy Retirement!」でした。そして、「プレゼントをお送りします」とのことで、数日して少し厚さのある封筒が届きました。
その中には件の記念講演を別の取材班が収めたらしい映像のDVDが入っており、学会が配信したビデオでは著作権の関係で省略されていたテレビ英語講座の最終回の映像も入っていました。
ご講演の中で黒柳徹子さんがアシスタントを務めたことがあったことがふれられていましたが、その映像の中にそのシーンもありました。黒柳さんは当時からちょっとコメディー・タッチの演技をするアナウンサーだったというのがそこからわかりました。
また、当時は毎週30通くらいとどく視聴者からのファンレターにすべて返事を書いていたというお話もありましたが、筆者のような者からのメールにもすぐに返事を書いてくださるのはそのときからの習慣なのでしょう。
なお、田﨑先生のご講演をご覧になりたい方は、日本英語教育史学会のホームページをご覧になってみてください。限定公開なので一定の手続きが必要ですが、学会の会員でなくても見ることができます(筆者も会員ではありません)。(7/10/2022)
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