タイトルを読んで、勘の良い人であれば何のことを話題にしようと思っているかは察しが付いているのではないでしょうか。そうです。NHKの大河ドラマのことです。みなさんは、同番組をご覧になっていらっしゃるでしょうか。
日曜夜8時から始まるこの時間帯のドラマは、ある人物の一生を描くことで1年間もの長期間に渡る連続ドラマを可能にしています。過去の作品を見てみると、いつくかの例外はあるものの、戦国時代の武将か明治維新に関わった人物を主人公にした話が多くなっています。以下に示した直近の10年間の主人公を見てもそれがよくわかります。
※赤色…戦国時代、青色…明治維新、緑色…その他
平成24(2012)年…平清盛(『平清盛』)
平成25(2013)年…新島八重(『八重の桜』)
平成26(2014)年…黒田官兵衛(『軍師 官兵衛』
平成27(2015)年…杉文(『花燃ゆ』)
平成28(2016)年…真田幸村(『真田丸』)
平成29(2017)年…井伊直虎(『おんな城主 直虎』)
平成30(2018)年…西郷隆盛(『西郷どん』)
令和元(2019)年…金栗四三・田畑政治(『いだてん~東京オリムピック噺~』)
令和2(2020)年…明智光秀(『麒麟がくる』)
令和3(2021)年…渋沢栄一(『青天を衝け』)
上記のうち、平安時代末期を描いた『平清盛』はある意味で“戦国時代もの”と言えなくもなく、『いだてん』は明治から昭和にかけての話なので“明治維新もの”と言えなくもありません。したがって、大河ドラマはほぼこの2つのどちらかを題材にしたものだと言ってもいいくらいでしょう。
それに対して、よく「戦国ものと明治維新もののどちらがいいか?」という議論があります。そして、「戦国ものに対して維新ものは視聴率が取れない」とも言われています。まあ、しょせんはドラマのことですからどちらでもいいのですが、筆者の場合で言うと後者の方をよく見ているように思います。実際、上記の青色の4作品と『いだてん』はほとんど全話を見ましたが、赤色の4作品は飛ばし飛ばしに見ていただけで、『平清盛』にいたってはほとんど見ませんでした。
これらの2タイプに対する自分の中の区別は、同じ歴史上のことであっても、真実かどうかがやや不明な話であるのか、きちんとした記録が残っていて現代まで影響が残っている話なのかという点だと思います。戦国時代の物語を見てもどこか遠い昔の話にしか思えませんが、明治維新前後の物語であれば登場人物の写真が残っていますし、その当時の出来事について知ると「なるほど、だから今は(も)~になっているんだな」と思ったりします。
また、すでに本コーナーで何回かふれていますが、明治維新前後以降の話には勤務校の関係者が出てくることが多く、そのことによってさらに見るのが楽しみになるということもあります。例えば、『八重の桜』、『いだてん』、『青天を衝け』には勤務校の卒業生や元教員が登場人物として出てきています。また、『西郷どん』には勤務校の卒業生が、『青天を衝け』には勤務校の現職員が、それぞれ俳優として出演もしています(いずれの俳優もエキストラとかではなく、オープニング・クレジットで名前が紹介されるほどの役でした)。
そのようなわけで、個人的にはNHKの大河ドラマとしては戦国時代ものより明治維新ものの方が関心があります。今後は同時期の誰を主人公にした話が出てくるか楽しみです。(12/4/2021)
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