『指導と評価』編集後記(特集:新学習指導要領における指導と評価)

※記事の一番下に雑誌記事の現物(PDF)があります(すみません。いずれアップします)。

 

今回の学習指導要領の改訂は、中教審答申が出された時から「過去最大の改訂になる」と言われて来た。確かに、旧版との比較表を見ても、これまでにないくらい量的に増えていることは一目瞭然である。また、教科等を三つの柱(具体的項目は省略)で再整理したり、「主体的・対話的で深い学び」の観点から授業を改善したり、その際に各教科等に固有の「見方・考え方」を重視することを求めるなど、質的な変化も大きいこともわかる。

 

しかし、今号の各先生方の玉稿を拝読させていただくと、改訂の基本方針の根底にあるものは、決して今回だけの新しいものではなく、これまでの学習指導要領でも繰り返し述べられてきた、教育の本質に関わることであると改めて感じた。強いてその違いを述べるのならば、これまでも大切であるとわかっていながら、あまり実行されてこなかったことを、過去に無かった新たな視点で明らかにすることで、よりわかり易く具体的に表現したものになったということだろうか。それらの真の意味をじっくりと読み解いていこうと思う。

 

(『指導と評価』2017年9月号、図書文化)

 

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