57. 「シーズン5」から「シーズン6」へ(前編)

【きっかけ・ねらい】

この話は、前期の終業式の日に話そうと1ヶ月ほど前から考えていた話でした。表向きのねらいは前期の学校生活の見直しをして後期の生活をより充実したものにさせようというものでした。つまり、運動会の結果で落ち込んでしまっていたクラスの雰囲気を立て直し、後期に訪れる学芸発表会や合唱発表会への取り組み姿勢を盛り上げることを目指したのです。さらに、裏のねらいとして、11月に行われる研究協議会の公開授業で持てる力を十分に発揮できるクラスの雰囲気を醸成するということもありました。

 

【手順・工夫】

話の構想はかなり早い段階で決まっていました。すなわち、以前に生徒がよく反応したことを利用して話の内容への興味・関心を引き、そこに自分が本当に伝えたいことを関連させて話し、最後は後期の始業式の日に話そうと計画していることへつながる話で締めようというものでした。ただし、実際に話す内容は直前まで二転三転し、最終的に話した内容に到達するまでには手帳にいろいろなメモや原稿が並ぶことになりました。

 

今回の話を進める上で留意したことは、全体に投げかけて返ってきたことのいくつかについては個人的な思いを語ってもらおうということでした。生徒の心の中を吐露させることで気持ちを整理させ、かつそうしたこちらの態度を示すことで教師が生徒の気持ちを聞く姿勢をもっているということを改めて示そうというのがそのねらいでした。

 

【実際の会話】10/13

T:それでは、今日は3年前期の終業式ということでね、非常に切りのいい日といいますか、節目の日であります。私はずっと節目節目でみなさんに話をしていると思いますので、今日は前期の終業式にあたってちょっと話をしたいと思っています。まあ、いつもくだらない話をいろいろしているわけですが、今日は一応きちんと話をするつもりでいますので、聞いてください。

S:(いつものことなので覚悟をしているようである)

T:途中でへんなチャチャを入れたりしないように。一方で、みなさんにいくつか質問をすることがあるかもしれません。そんなときはちゃんと答えてください。

S:(こちらの真剣な態度が伝わったようで神妙にしている)

T:さっき「節目節目」という話をしましたけれど、私は節目節目に何かをみなさんに話すときによく数字を持ち出して話をしますよね?

S:(数名がうなずいている)

T:今までどんな数字を持ち出して話をしたか覚えている人いる?

A子:「ありがとうございました」とか…。

T:ああ、「ありがとうごさいました」ってやつね? あれ、なんだっけ?

A子:「失礼します」…。

S:「よろしくお願いします」、「ありがとうございました」、「失礼しました」。

T:(生徒の声を追うように)「ありがとうございました」、「失礼しました」。ね、「し・よ・あ・し」なんて話をしましたね。で、あれはそれを言った人数を示しました。

S:(うなずいている)

T:でね、実は去年のこの日にもある数字を出したんです。誰か覚えてない?

B子:提出物の人数?

T:提出物ではない、残念。ヒントは1年前の今日だから、2年の前期の終業式。

S:(しばらく沈黙が続く)

T:じゃあ、もうちょっとヒントを出しましょう。中学校生活におけるその場所の位置。

S:(答えがわかったようでざわつく)

C子:2分の1。

T:2分の1ね。「中学校生活が今日で2分の1過ぎましたね」っていう話をしました。そのときにね、こういうことを聞いた記憶があるんだ。「えっ?もう2分の1が過ぎちゃったの?」と感じた人と「えっ?まだ2分の1しか過ぎていないの?」っていう人。「どっちだと思う?」っていうふうに言って手を挙げてもらった記憶があります。

S:(多くが「ああ、そうだった」という顔をしてうなずいている)

T:自分がどっちに挙げたか覚えてる?

S:(自分はどっちだったと周りと話をし出す)

T:で、多くの人が「えっ?もうそんなに過ぎちゃったの?」っていう方に挙げたんだけど、2名か3名が「えっ?まだそれしか過ぎてないの?」っていう方に挙げたような記憶があります。

S:(再びざわつき出す)

T:そのときに、どういう気持ちでそっちを挙げたんだろうなっていうのを私が勝手に想像して、「えっ?まだ半分しか過ぎてないの?」っていう人は、「もしかしたらそこまでの学校生活がつまらなかったりとか、たぶんそこまで結構大変な思いをしてきたことがある人かもしれない」っていう話をしました。

S:(「そんなことがあったかな?」という顔)

T:実は、手を挙げてもらった後にそれを言ったので、手を挙げた2、3名の人が「わははは…」って笑われちゃったような気がします。名前をあげちゃって悪いんだけど、その中の一人はぼくの記憶では…、確か一人はD子さんだったような気がするんです。

D子:(突然名前を出されて驚いている)

T:それで、みんなが「わあ~!」って言ったら、「何よ、私だって結構苦労してるのよ!」とかって…。D子さんが言ったように思うんだけどなあ。

D子:ちがいます!私じゃありません! ※記録があるのでD子であるのは確か。

T:ちがったかなあ…。D子さんじゃない?

D子:(手を振って否定している)

T:(笑いながら)じゃあ、先生の記憶ちがいかもしれない。記憶ちがいだったらごめんなさい。でも、誰かがそんな発言をしたことだけは確かです。

D子:(ようやく安心した様子)

T:じゃあ、その話からすると、今日私が数字を持ち出すとしたら何を持ち出すと思う?

E子:6分の1。

T:6分の1。(E子に)その心は?

E子:あと残っているのが6分の1だから。

T:ああ、なるほど。その裏返しは?

A子:6分の5。

T:そのとおりだね。すでに6分の5が経っちゃいました。じゃあ、改めて聞きます。6分の5と聞くのは何なので…。実はもうみなさんには半年前に震災のこともあって話を聞いているので、中3になってからの話を聞いてみよう。中3からのこの半年間、「あっという間に過ぎたなあ」って思うか、「長かったなあ」って思うか。ちょっと聞いてみよう。印象として。直観の印象ね。

S:(どちらに答えようかとざわついている)

T:じゃあ、「あっという間に過ぎちゃったなあ」っていう人?

S:(多くの生徒が手を挙げる)

T:圧倒的に多い。これはその逆の数を数えたほうが早そうだな。「長かったなあ」っていう人?

S:(5人が手を挙げる)

T:1、2、3、4、5人。ちなみに、どうして「長かったなあ」って思ったのか、自分の心の中を探ってみて話してもらってもいい?

S:(5人とも急に言われて戸惑っている)

T:なんか、思ったことがあると思うんだけど…。F男くんなんかどう?

F男:忙しかった。

T:忙しかった? 何が忙しかったの?

F男:よくわかんないんですけど、長かった。

T:長かった。

F男:余裕がなかった。

T:余裕がなかった?

F男:よくわかりません。

T:よくわかんないか。G子さんは?

G子:よくわかんないんですけど、修学旅行の委員とかをやっていたので、修学旅行の前は準備をしていて、それがけっこう長い期間続いていたので、長く感じました。

T:なるほど。H男くん?

H男(運動会チーム・リーダー):なんか、それまでの2年間に比べると、思い出すことが多くて…。

T:思い出すことが多い? なるほどねえ。例えば?

H男:俺は運動会です。

T:運動会のこと?

H男:夏休みもけっこう忙しくて。

T:なるほどねえ。I男くんは?

I男:ところどころが長い。

T:ところどころが長い? それはどの辺がところどころ長いの?

I男:例えば、夜はところどころは短く感じて…。

T:夜はところどころ短く感じる?

S:(I男のキャラクターらしい、少しずれた話に笑いが起こる)

T:なんで短く感じるんだろう?

I男:なんかね、普通に寝たら、すぐに起きるような気がするんです。

T:それは眠りが深いっていうことじゃないの? そういう時間の感覚としてっていうことね?

I男:どうでもいいときは時間があまり進まないっていうか、長いなって思うんです。

T:(ややあきれて)ああ、なるほどね。J男くんは?

J男:一日一日が大変だったから。

T:一日一日が大変だったからね。今、キーワードがいくつか出てきたんだけど、3年になってね…、みんなも手を挙げなかったかもしれないけど、「大変だったなあ」って思うことはあると思うんですよ。修学旅行が大変だったという人もいれば、運動会が大変だったという人もいれば、毎日の勉強が大変だったという人もいれば…、

S:(数名がうなずいている)

T:学校に来るのも大変だったという人もいるかもしれない。学校に来て、友達といろいろやるのも大変だったという人もいるかもしれない。テストが大変だったという人がいるかもしれない。

S:(数名がうなずいている)

T:で、いろいろな大変さがあったと思うので、その大変さをね、全部先生としては和らげてあげたいとは思うんだけど、それはなかなかできない。ただ、共通して言えることが2つあるので、それを今日お話しして終わりにしたいと思います。

S:(「いよいよ核心の話になったな」という真剣な顔になる)

T:1つはね、「大変だったな」と思うその1つ1つのできごとがたぶんみんなを大きく成長させたと思います。つきなみな言い方ですけど。おそらくそれを一歩一歩やってきたみんなというのは、大きく成長していると思います。それからもう1つは、「大変だな」と思うこと、これからも出てくるよね?これはちょっとアドバイスにも関係するんだけど、「大変だな」と思うことがあったときに、ちょっとそれを一歩引いて、ちがう視点から眺めてみたり、あるいは実は詳しく調べてみたりすると、意外にもそうでもないかなっていうようなことが出てきたりする。

S:(「いったい何の話をしようとしているんだろう?」という顔)

T:で、前者の「大変だなあ」と思ったことがみんなを成長させているということは、みんな15年生きている中で…、これまでやってきたことで、「ああ、成長したなあ」って思うことありませんか?

S:(数名がうなずいている)

T:あれを経験したから成長したっていうことはありませんか? 実は後ほど配られる学年通信、ちょっと読ませてもらったんですけど…。(学年通信を手に持つ)

S:(仲間が書いた文章があることを知っているためざわつき始める)

T:例えばね…。一人一人書くはずなんだけど、連名になっているのはきっとどっちかしか書いていないんだろうな。チーム・リーダー。これはH男くんが書いた?

H男:俺しかいなかったから…。※女子のリーダーが肺炎で長く休んでいた。

T:(該当部分の一部を読む)「クラスの仲間やチームのみんな、さらには他チームのリーダーからの励ましや応援で当日まで頑張ることができた。」仲間や他のチームの人の励ましで頑張ることができた。そう考えられたっていうことは1つの成長だね。

H男:(恥ずかしそうにうなずいている)

T:K男くん(クラス・リーダー)。「このクラスでクラス・リーダーをやれたこと、このメンバーで戦えたこと、この学年で運動会ができたこと、すべてが最高だった。あと、運準の人には感謝したいです。」いいですねえ。

K男:(ニコニコしている)

T:A子さん(クラス・リーダー)、ぼくはここを拾いました。「あの楽しさはテレビとかゲームとかとはちがう。終わりがあることを知った上での精一杯の楽しさだ。緑チームは負けたが、あの悔しさや悲しさも抱えて附中の運動会から卒業できる。」うまいこと言うねえ。

A子:(恥ずかしそうにニコニコしている)

T:パフォーマンス・リーダー。L子さん、I男くん。(L子が書いたことを承知の上で)これはどっちが書いたんだ?

S:(「I男じゃないだろう」とI男をひやかす笑いが上がる)

T:一番最後を拾わせてください。「どんなことも一生懸命取り組めば、達成感や感動が得られることを身をもって体験することができた。」

L子:(真剣な顔でこちらを見ている)

T:ね? ということで、やはりそれぞれの人が…、今のリーダーの話では運動会からね、こうやって学んで一回り大きくなってくれたのかなと思います。で、もう1つ、見方を変えようっていうことについては、抽象的な話をしているとみんなもわからないと思うので、その中でわかりやすい、ある行事を1つ取り上げて…。運動会、やっぱりね、取り上げたいと思っているんです。なんで運動会を取り上げるかというと、ちょっと運動会の後にみなさんが何となく落ち込んでいるような気がしました。特に直後はひどかったなあ。5組で授業をするのと優勝した3組で授業をするのでは何となく声の勢いや顔の表情がちがっていました。

S:(「そんなことがあるのか?」と驚いた顔をしている)

T:で、なぜがっかりしたのかの、たぶん一番のポイントとして、きみたちは自分たちのスコアーを覚えている?

M子:(黒板に貼ってある学年通信の差し込み写真の拡大プリントを指して)そこに書いてあります。

T:ああ、そこに書いてある。ちなみに総得点、何点だったか覚えてる?

S:(数名が近似値をつぶやく)

T:千?(「1741」と書きながら)七百、四十、一。ちなみに他のチーム覚えている人?

S:(多くの生徒が)千、九百、…(以下はバラバラな答え)

T:千、九百?

N男:三十、二?

T:おっ、すごい!それはどこ?

N男:黄色と白。(「1932」を「1741」の左に2つ書く)他のを覚えている人?

 ピッタンコの数字だったクラスがあったと思うんだけど…。

S:千九百。

T:(写真プリントで確認して)ああ、これだ。赤がピッタンコだ。(「1900」と残りの「1910」を書く)で、これが張り出されたときに…、そのときのみんなの正直な印象はどうだった?

S:(いろいろなことをつぶやく)

T:あの日の後、リーダー達の行動を見ると、相当なショックを受けていたんだと思います。まるで、すべてがダメだった、あの日一日一生懸命頑張ったことがうまくいかなかったって…。そう思ったかどうかはわからないんだけど、そのぐらい落ち込んでいたように見えたんだよ。ちがう? K男くん?

K男:(笑いながらうなずいている)

T:H男くん、どう?  そう思う? そんな感じはあった?

H男:(笑いながらうなずいている)

T:あった? A子さん?

A子:(笑いながらうなずいている)

T:あった? でね、この数字はさ、確かにパッと見るとそうなんだけど…。この数字がどこから来ているかって…、最大の原因は?

S:ムカデ。

T:そうなんだよ、ムカデなんだけどさ。このムカデって、みんな点数は何点だか知ってる?

N男:300。

T:1位が300で?(「300」と書く)

N男:2位が260。

T:2位が260。(「260」と書く)後は220、180、140。(それぞれの数字を書く)つまりこの間(1位と5位を指す)に160の差があるわけでしょ?(5つの数字の後ろに「160」と書く)

S:(ざわつきはじめる)

T:これさ、もしひっくり返っていたらどうだ?

S:(こちらが何を言おうとしているか一生懸命考えている様子)

T:「160だから、160足しても追いつかねえや…」ではないでしょ?

S:(「えっ?どういうこと?」という顔)

T:もし、1位と5位がひっくり返ったら…

O男:320!

T:そうなんだよ。320点の差がある。すごいんです、これ。320点の差がある。

S:(「ああ、そうか!」という驚いた顔)

T:もし、仮りにだよ、ここが…、もう終わってることだから仕方ないんだけど…。もし、ここ(黄色チーム)がペケだったら…、前半は黄色が1位だったと思いますけど、これがペケだったら、千…七百…七十二?(「1772」と書く)で、こっちが?

S:千…九百…一。

T:千九百一。(「1901」と書く)

S:(得点が逆転することがわかって騒ぎ始める)

T:(他の2クラスも指して)この辺がさ、それぞれさ、入れ替わったらさ、もしかしたら、この数字(5組の仮想得点)が一番になる…可能性は?(他のクラスを入れ替えても逆転できないクラスがあることがわかって)…ないか!

S:(笑いが起こる)

T:まあ、一番にならなくてもね。実は、あの時の雰囲気は「俺たちは全然ダメだなあ」とか「すべてダメだ~」みたいに思っているんじゃないかっていうくらい落ち込んでいたから。だけど、実はたった1つの競技の差なんですよ。というふうに、探していけば、実はみんながそんなに悪かったわけではない。結果は変わらないけども、そうだということです。

S:(なんだかうまく言い含められているのではないかという顔つき)

T:そこで、ぼくは教員の運動会の反省にも書くつもりなんだけど、(P男-運動会準備小委員会責任者-に)運準の長、(Q男-得点係責任者-に)それから得点係の長、ちょうど2人いるから、これさ、なんとかならない?

P男・Q男:(困った顔で笑っている)

S:(2人の困惑した顔つきに笑いが起こる)

T:だってさあ、他の競技どんなに頑張ったって、これで決まっちゃうんだもの。3年生さ、このクラス頑張ったじゃない?どこも最後ヘペレケなやついなかったでしょ?

S:(みんなうなずいている)

T:ところが、そこに至るまでの…。

S:(何を言おうとしているかがわかって笑い出す)

T:まあ、いいや。他の学年のことをあまり言っちゃいけないけど、そこで決まっちゃうんだよ、実は。

S:(「そうだ、そうだ」とざわつく)

T:どっか、極端にダメなチームがいると、それでもう決まっちゃうので…、つらい。これは、ぼくのお願い…、率直な感想。なので、これは変えてほしいなあ…。

S:(ざわつきが収まらない)

T:で、まあ、ちょっとこんな数字に走ってもなんなので、元に戻るけど…。こういうふうにちょっと中身を考えてみるとそうでもないなっていうことがいろいろあります。いろんなものごと、例えばみなさんのテストの話なんかもそうですけど、ちょっとちがう視点から見ると、「ああ、そうでもないな」とか「こんなことできたな」とか、そういうことが出てくる。今後も出てくるはずなので、「大変だな」と思うことがあった場合には、ちょっと見方を変えてみるといいかなと思います。

S:(そろそろ話に飽きてきた様子)

T:で、なんでこんな話をしているかって言うと、運動会に限らず、ぼくはこのクラスの担任として…、今みんなを見ていて以前ほどの勢いが無くなってきていると思う。ちょっとそこがね。例えば、音楽の代表者が決まらないとか…。

R子(合唱発表会クラス責任者):(男子の代表者が決まらないことだとわかって笑う)

T:委員・係もなかなか決まらない。さらに言うと、先週休みが多かったのは体調だけじゃないんじゃないか、気持ちも少し落ちてるんじゃないかな、なんて思うことがあります。※直前の土曜日に風邪による欠席・体調不良者が続出して学級閉鎖になった。

S:(意識していなかったことを指摘されて驚いている)

T:なので、ぜひね、後期…。みんな、自信持ってくれよ。みんなすごいヤツらだから。今、たぶん自分にも自信がなかったり、クラスも何となく全体が自信がなかったり、そういう感じだと思う。で、ぜひね、いろんな行事とかで、全力で取り組んでもらいたいなって思っています。

S:(廊下がざわつき始めたので落ち着かなくなっている)

T:で、この後に3つことばを示します。今日はもう長いから、それ以上は言いません。秋休み中にちょっと考えておいてくれる? また先生得意の○○○を出すから。「3つの○○○」。これはみなさんの後期の生活をより豊かにすることばだと思っています。(「○○○る」と書く)今答える必要はありません。3つとも当てた人には後でご褒美をあげます。

S男:よ~し、頑張るぞ~!

T:(「○○○る」を縦に3つ書く)はい、「3つの『○○○る』」です。

S男:がんばる!

U男:なまける?

T:なんだって?「なまける」はないだろ~。ということでね、これは後期に持ち越します。ということで、私の話はここで終わりにします。中学校生活、6分の5。中学校生活、「AA学年:シーズン5」の終了です。※AAは学年主任の名前

S:(思いつきでテレビ番組風に言ったことが思いのほか受けて笑いが起こる)

T:(調子に乗って)そして、シーズン6の予告を出しておきましたので、シーズン6のスタートは始業式の日に行いたいと思います。では、これで終わります。

 

【こぼれ話】

今回は終業式の日のHRであったこともあり、たっぷりと時間をとって話すことができました(ボイスレコーダーの録音時間は約23分)。生徒もその後の活動を気にしなくて良かったので、長めの話にも辛抱強くつきあってくれました。また、手帳に何度も書き直して準備しておいた話のいくつかは話すことができませんでしたが、生徒と話をしている間に思いついたことを臨機応変に入れることができたことはよかったと思います。さらに、終礼後に行った全員との個人面談では、数名の生徒がこの日の話に影響を受けたと思われる自分の気持ちを話してくれたのが嬉しいできごとでした。

 

ところで、今回の話は後期の諸行事を見据えた話であり、わざと途中で切れるように話を終えたので、すでに考えてあった後期の始業式の日に話す内容を秋休み中に再検討することになりました。それは第58話で紹介することにします。なお、今回の話のタイトルは最後の最後に思いつきで言ったことが元になっています。

 

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