【きっかけ・ねらい】
新年最初の日の終礼であったので、新年を迎えて新たな気持ちで生活を送ってほしいという思いと、実質的にあと2ヶ月余りしか残っていない1年生最後の生活の最終日をイメージしてもらえるような話をしたかったので、この話を考えました。
この話は、すでに入学してから9ヶ月が経っていることを自覚してもらうことと、残りの1年5組での生活の短さを実感してもらい、仲間と仲良く過ごすように促すことが最大のねらいでした。
【手順・工夫】
上記のねらいを達成するために、次のような話の構成を考えました。
① 入学してから何ヶ月が経っているかを問う。
② 9ヶ月は中学校生活36ヶ月の9ヶ月ではあるが、それは同時に4分の1が過ぎた ことを意味することに気づかせる。
③ 1年生の最後の授業は3月12日なので、1年生は実質的に授業があと2ヶ月余り しかないことに気づかせる。
④ その2ヶ月余りの期間で、5組の仲間と仲良く有意義に過ごすために個々が努力す ることを促す。
【実際の会話】1/8
T:え~、この後は終礼になりますが、今日はまだ挨拶をしていなかったので、まずは挨拶をしましょう。週番、お願いします。
週番:静座!起立!よろしくお願いします!
S:よろしくお願いします!
T:はい、よろしくお願いします。それから、みなさん、明けましておめでとうございます。
S:おめでとうございます。(数名が言っているだけであったので、いつもならやり直させるところであったが、この日はそれをさせる気力がなかったこととそこまでの必要性を感じなかったので、やらせなかった)
T:さて、今日から一般の学校でいうところの3学期が始まりまりました。
A男:えっ?3学期?
T:そうです。4月から7月が「1学期」、9月から12月が「2学期」、1月から3月が「3学期」。附属小も前後期制だから、そういう言い方は聞いたことがなかったかな?
A男:はい。
T:また、今日は新年の始まりでもありますよね。ところで、みなさんは、入学してから何ヶ月経ったことになりますか?
B男:8ヶ月!
T:本当ですか?では、指折り数えてみましょう。4,5、6、…、10、11,12。
C男:9ヶ月だ!
T:ほら、9ヶ月ですよ。9ヶ月というと…、中学校は3年間で何ヶ月?
D子:36ヶ月!
T:ということは、すでに36分の9が過ぎてしまったわけですね。36分の9というとあまりイメージがわきませんが…、
D子:4分の1!
T:そう、もう4分の1も経っちゃったんですよ。36分の9というとわかりにくいけど、4分の1が経ってしまったというと、けっこう時間の経つのは早いでしょ?
E子:え~!長かった~!
T:えっ?そうかい?早くなかった?
E子:長かった~。
F子:うそっ!早かったよ。
S:(この後しばらく「早かった」「長かった」とざわつく)
T:人によって早かったと感じる人と、長かったとと感じる人がいるんですね。それで、1年生の生活というのは、3月までなわけですが、実際には卒業式の直後に修業式があるので…、そういえば、本校では学年末の終業式の日を「修業式」と書くんです(板書する)。一般的にはあまり使われないことばなんだけど、本校では「業を修める日」という意味でこれを使っています。
S:(「へえ、そうなんだ」という顔)
T:で、その修業式が卒業式の直後にあるので…
E子:卒業式の前じゃないんですか?
T:後だよ。前にやる学校なんてあるのかなあ?そうそう、卒業式は何日にあるか知っていますか?
E子:3月8日
T:そんな早くないよ。それって附属小の卒業式かい?うちはだいたい3月15日頃です。今年は何日だったかなあ…。
G男:(生徒手帳を調べて)17日です。
T:あれっ?そんなに遅かった?それから、卒業式は在校生全員が参加するわけではありません。
F子:そうなんですか?
T:そうなんだよ。だって、入学式の時もそうだったけど、みんなと保護者だけで育鳳館がいっぱいになっちゃうでしょ。だから、在校生は委員長陣と学級委員だけしか出ません。
S:(「へえ、そうなんだ」という顔)
T:で、みんなの修業式も3月中旬で、実際にはその数日前は卒業式の予行やら本番やら成績会議やらで休みが何日かあるから、確か授業は12日の金曜日で終わっちゃうんだね。ということはあ、残りが実質的にどのくらいあるかというと…?
H男:2ヶ月!
T:そう、2ヶ月しかないんだよ。そうすると、クラス替えがあるから、この41人で生活できるのもあと2ヶ月。年賀状には何人かが「クラス替えをしたくないです」とか「このクラスが大好きです」とか書いてくれた人もいたけど、あと2ヶ月でお別れしなければならない。だからね、仲間を大切にして、仲良く過ごしてください。
S:(何人かが「年賀状にそんなことを書かなかった」とコソコソ言っている)
T:クラス替えといえば、先生たちもそろそろそれを考えなければならない。
S:(みんなの顔が上がる)
T:おそらくみんなは「どうやって決めるんですか?」って質問したいんでしょ?でも、今はそれは言えません。じゃあ、いつなら言えるかというと、言ってもさしつかえないことについてはそのうち話しましょう。では、残りの生活をしっかりと過ごしましょう。今日はこれでおしまいにします。
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