Two done, two to go.

久しぶりの英語のタイトルです。「2つ終わり、残りはあと2つ」という意味ですね。

 

"Two done" とは、K大学の授業のことです。後期は火曜日が「教科教育法Ⅳ」で、木曜日が「学習英文法」でした。そのうちの前者は先週の火曜日(1/10)に最終回を迎え、後者は今週の木曜日(1/19)が最終回でした。

 

いずれの授業でも、最終回に30分~40分かかる学習内容確認テストというものを行いました。ただ、それぞれ毎回の内容が濃かったので、成績は出席して活動(発表&ディスカッション)することに重点があり、テストの配点はそれほど高くありません。いわば、最終的な成績(秀、優、良、可)を決定するためのようなものです。

 

「教科教育法Ⅳ」は、評価に特化した授業です。シラバスは決まっているので、後はそこに自分の味付けをする程度の自由度しかありません。授業内容としては、学生たちがグループ(ペア)に分かれて、「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」の領域別のテストを作成し、それを提案してみんなで議論するということが主な内容となっています。

 

テスト作りの基本を学んだ上で、それぞれの学生に4回テスト問題を作成してもらうので、実践をとおして評価について学んでもらうという講座になっています。最初は突っ込みどころ満載のテスト問題しか作れなかった学生も、回を追う毎に力を付け、最終的にはベテラン教員並みに切れ味の鋭い問題や配慮の行き届いた運営方法を考えられるようになった学生もいました。

 

一方の「学習英文法」は、単なる英文法を学ぶ時間ではなく、各文法事項をどのように教えるかというところまで踏み込んだ内容になります。教職課程の学生を対象としているということもあり、教科教育法の一部と言ってもいいでしょう。こちらも教科書とシラバスは決まっています。しかし、教える内容は教員に任されているので、この部分は筆者が中学校教員であったことを最大限に生かす内容にしました。すなわち、基本的な文法事項は事前学習課題で学んで来てもらい、分担で当該の文法事項のポイントを発表してもらったあとは、指導する文法項目を決めて、それをどう教えるかということを学生にディスカッションしてもらい、その後に筆者の考えを付け加えるという流れで行いました。

 

後半の部分は、前期は「目から鱗が落ちる」シリーズと銘打って、普通は見過ごされるような“当たり前”とされていることの理由をきちんと説明できるようになることを目指した命題を扱いました。後期は「~を説明する」シリーズと銘打って、生徒の素朴な質問に明確に答えられるようにするということを目指した命題を扱いました。どちらも学生達に好評であったことが最終回にとったアンケートに表れています。

 

なお、テスト作りの基本については本ホームページの「テスト作りの基本と事後指導」のコーナーに詳しく書かれています。一方の学習英文法で扱った「目から鱗が落ちる」と「~を説明する」の両シリーズで扱った内容は、もう1つの拙著『目から鱗が落ちる英語学習』「つづりと発音に関すること」「文法や表現に関すること」のコーナーで詳しく見ることができます。ちょうど本日は後者のコーナーに「27. なぜ副詞の最上級には the が付かないのか?」をアップしましたので、関心のある方はご覧になってください。

 

なお、"two to go" にあたるS大学の授業は2/8(この日は学期末テスト)まで続きます(その頃に新しい話をアップします)。私立大学と国立大学では授業が終了する日が1ヶ月近くちがうということに驚いています。私立大学は一般入試がまもなく始まるので、それまでに授業を終了させたいということなのでしょうね。

 

「つぶやき」に戻る

「ホーム」に戻る