青い衝動

「青い衝動」、英語に訳せば blue impulse。そうです。今回の話題は航空自衛隊の「ブルー・インパルス」です。ブルー・インパルスと言えば、多くのみなさんが1964年の東京オリンピックの開会式で上空に5色の煙で五輪のマークを描いたという事実を思い浮かべるでしょう(実際に見た人は少ないと思いますが…)。その中で2番目の黄色の輪を描いたのは本校の卒業生である淡野徹氏(63回生)であることは、本コーナーの「35.『いだてん』と勤務校関係者」で紹介しました。

 

今年行われた東京オリンピック2020でも、期待どおりにブルー・インパルスが登場して同じように五輪を描きましたが、あいにくの曇り空であまりよく見えなかったと言います。都心に勤める筆者にとっても絶好のチャンスでしたが、その日は休日であったので、その日の夕方のニュースでそれを見ただけでした。

 

8/24に開幕した東京パラリンピック2020の開会式では、ブルー・インパルスが飛ぶという情報が事前にあまり報道されていなかったこともあり、筆者も含めて多くの人が期待をしていなかったと思います。ところが、その日たまたま仕事で学校に出ていたところ、よくお世話になっている印刷会社の営業マンの人から「2時からブルー・インパルスが飛ぶそうですよ」という情報を得ました。時計を見ると1時55分です。あと5分で飛ぶなら見てみようと、比較的空が広い中庭に出てみたり、校庭の方をのぞいてみたりしてみましたが、全天が灰色の雲でおおわれていたこともあって、2時を過ぎても一向に飛行機は見えません。ただ、ヘリコプターが何機も飛んでいたので、おそらく雲の上かどこかを飛んでいるのだろうと思って、ほとんどあきらめかけていました。

 

ところが、2時10分頃になったところで校舎周辺で「見えた!」などの声があちこちから聞こえてきました。あわてて中庭に出てみると、南西方向から飛行機の編隊がこちらに向かって飛んでくるのが見えました。しかも色のついた煙をはいています。これはシャッター・チャンス!とスマホのカメラを起動しましたが、なんと何度シャッター・ボタンを押してもシャッターが切れません。モタモタすること約10秒。ついに勤務校の真上を飛び去って校舎に機影が隠れるまでシャッターが押せませんでした。肝心なときになんてこった…。

 

「シャッターが押せなかった~!」と騒いでいると、隣にいた養護教諭のD先生から「写真も動画も撮ったので、送ってあげますよ」と嬉しい申し出があり、その日のうちに連続写真5枚と動画をもらいました。今回はその連続写真を下に載せておきます。プロパティーを見ると、最初の写真(①)と最後の写真(⑤)の間は9秒です。ほとんどあっという間のできごとでした。(9/4/2020)